公文で九年

公文式教室を9年間経営していた学習塾経営者です。
公文教室とはどういうものか私の視点で公開したくなりました。

復会

2006-11-08 | 現在の教室運営
先日、六年生の終わりに退会していった男の子が、戻ってきました。

退会する頃には、何をさせても投げやりで、さすがの私もどうにも言いようがないという状態でした。それでもお母様には、
「学校では困りませんでしたし、ともかくにも、小学校卒業まで続けることができた、というだけでも良かったと思っております、ありがとうございました」と 言って頂きました。
その後は交代、で、弟が入会していて・・・・
最近、お母様にお会いした折に、「上の子が、中学で学業不振で困っています、叱ると、
こちらをやめたからだ、というので、自分がやめるといったんじゃないの、と親子喧嘩です。
でも、先生は中学からの入会はお断りになるとのことで、もうダメなんだ、と・・・」
「ええ、中学生の新入会はお断りしていますが、お宅の場合は《復会》ということですから
お引き受けしますよ」
「えっ、いいんですか?」
ということで、学習を再開することになったのです。
再開初日に早速、英語・数学の出来具合のテストを受け、テスト対策ドリルをやらされ、
「こんなことなら、やめるんじゃなかった」とブツブツ言って
居残った中学生たちに
「だから、やめるなって言ったろ?」
「テストが悪くて怒られたんだろ?」
などなどかまわれながら、それでも、退会した頃に比べればずっと素直に学習に向かっていました。

公文のころでしたら、お引き受けするのに二の足を踏んだような生徒ですけれど、五教科対応ができるので、テストの得点は間違いなく向上させることができますし、それがまた、本人の意欲の元にもなるということがわかっているので、すっきり、「どうぞ」と言えるのも嬉しくて
オプションコースは入会しなかったのに、ついつい、
「今回は日がないから、月木にもおいで」と言ってしまいました。
間近に迫った期末テストに、少しでも加点を、と考えて。

最近、六年生の保護者との懇談会をしたのですが
「テスト対策、オプションコース、どちらも間違いなく成果があがっています」と
はっきりと言い切れたのも嬉しい限りで、上のお子さんが中学二年生のお母様が
「公文だけだった一年生の頃に比べると、ずいぶん成績は良くなりました」と言ってくださる場面もあって、六年生懇談会は成功、皆様、中学でも継続したいと言って下さいました。
中には、「上の子も・・・・」とため息交じりの方も。でも、その子は、すでに中学二年生なので
「すみません、うちではちょっと・・・」

嘘やいい加減なことは言いたくないので、公文教室のころにはどうしても歯切れの悪い言い方に
なっていたのですけれども、今は、少なくともうちの教室で学習を継続している生徒については
「学年順位でこのくらいのところは、」とは言い切れるのです。


学年を超えて、英語教材はすでに高校課程に進んでいる六年生がいます。
英検なども受けているのですが、果たして中学での成績はどうか、本当に中学で、高校で通用する英語力がついているのだろうか・・・・
高校受験用の、中学英語の総まとめというレベルの塾用テキストを購入し、試験的にやってもらうことにしました。本当に、現在の学習方法で英語力がついているのなら、やれるはずですから。
この生徒のできばえ、学習状況を見て、他の生徒たちにどのように指導していくことができるかを
検証していくことができます。
公文のころには、詰めが甘かった様々な事について、自在に取り入れていくことができます。

公文式の最大の売りは、個性別学習、ということなのですが、教材は一様なものを現場で加減して使っていくことしかできないので、結果としてその枠の範囲でしか捉えることができません。
公文の中学課程修了テストでは、高得点で合格したのに、学校の学力テストでは真ん中以下だった、
などというとんでもない話もあるのです。
私は、変に子どもたちに偏った学習をさせたくなかったこともあり、公文で行うその手のテストには一切参加していませんでしたが。
コメント (1)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« このブログから | トップ | 先生が変わる‐① »
最新の画像もっと見る

1 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (many)
2006-11-11 18:41:06
はじめまして。
私は現在公文教室でアシスタントをしております。
子供たちも同じお教室でお世話になっておりましたが、今年の夏退会いたしました。
子供たちが通い始めた頃は(先生は公文教室を始められて1年目でした)、先生の「子供たち1人1人を伸ばしていこう」という姿勢に感激し、この先生についていこうと思ったのですが・・・現在先生が変わっていかれたように思えて・・・。具体的にいうと伸ばす子というか伸びる子を選んで対応されているように思われるのです。あと、生徒さんのことよりもお教室の評価を気にされている気もします。例えば高進度の子を少しでも多くだすため無理な進め方をされるとか。
しかも伸び悩むとそこでポイと捨てられ・・・。あと、公文以外のことを優先する子に対してとても冷たくあたられるとか・・。でも、このブログを読んでそうされる理由が少し分かってきたきがしました。

返信する

コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。

現在の教室運営」カテゴリの最新記事