公文で九年

公文式教室を9年間経営していた学習塾経営者です。
公文教室とはどういうものか私の視点で公開したくなりました。

外国生まれの保護者

2010-02-19 | 現在の教室運営
先日教室へ、アジア系の保護者が見学に。
お子さんをお連れになったのですが、子どもはこちらで生まれ、
普通の小学校へ通学中とか。

もうずっと日本暮らしで、かなり日本語はお達者ですが
韓国あるいは中国系のご出身のようでした。

で、学習について、勿論日本語オンリーで説明したのですけれど
どこまでわかってもらえたのか、かなり不安でした。
よく聞くと、
現在、週に5日のソロバン教室(1時間)とスイミングに週2回、ピアノも。
土日には他のこともしているようで
その上、うちの教室での学習を希望されているのです。
読書が好きな子のようで、ちょっとテストをしてみると学年水準はクリアーしています。
体験2週間はしてもらったのですが・・・・・
学校へは一人で行くものの、あとは全部お母さんが送迎をし、遊び友達はいない、一人っ子、
練習等で遅くなるとお風呂に入るのをパスだとか。
入浴も、お母さんが洗ってあげているそうで・・・・・幼稚園児ならともかく。
うーん・・・・・正直なところ、「これは無理」と思いました。

うちの生徒達の学習振りを見て
「あの子は何年生で、どのくらいの進度?」と聞いては
「うちの子も、もっと早くからさせておけばよかった・・・・」

「もし、うちの教室での学習を希望されるのでしたら
他のお稽古事を整理して、お子さんの遊ぶ時間・自由時間を作ったうえでいらしてください。
今のように24時間管理されている生活で≪勉強≫だけできたところで
何にもなりませんから。」
ということで、今回の入会は見送り。

価値観というのは人それぞれで、文化の違いというのも大きく
ベースになっていることが違うと、とかく誤解の基になります。
国籍ばかりでなく、
同じ日本人でも、育った家庭環境で価値観はおおきく異なります。
このところニュースになっているDV殺人などもその一例でしょう。
加害者も幼児期からDVにさらされて育ったらしい、なとど聞くと
いまさらながら、子ども達を大切に育む必要性を痛感します。
そうして、そこで
見学にいらしたあの方も、子どもを大切に思っていることには違いはないのだけれど・・・・

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1 コメント

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学年を超える功罪 (もうすぐ元公文指導者になる予定ママ)
2010-02-23 22:50:09
拝啓

あと一ヶ月で晴れて「元公文指導者」になれる予定です
公文ではいろいろ経験できました

できる子は生き生きと伸ばすことが出来て
出来ない子もそれなりに学べて満足できる

そんなことを夢見た時期もありましたが、
現実は、生徒数増に追われ、近隣の教室との確執もあり、
生徒の進度も競わされ、

そして、何よりがっかりしたのは、読解力をつける国語ですら、機械的に問題を処理しようとしてしまう教材・・・

機会仕掛けのように小さい子が分数計算していることへの疑問・・・

「心」の成長の大切さも求められる昨今・・
やはり、そのあたりでもポリシーを持ちながら、教室運営も成り立つ・・・

そうでありたいと思うほど、公文はこれ以上できない
という結論に達しました

自分の時間が持てたら、改めて今後の仕事をどうするか考えてみようと思っています

ブログで紹介されたアジア国籍のお母さん
大人社会の競争原理を子ども社会に持ち込まれたことの犠牲者のように思います
その一端を担ったのは、他ならぬ「公文」なのかもしれないと思いました


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