子どもでも知っておくべき「ビジネスの基本」ウォーレン・バフェットが本当に役立つと考える9つの習慣
Inc.:卓抜したビジネスマンであり投資の天才であるウォーレン・バフェット氏は、子どもたちに年齢が若いうちにビジネスを学んで欲しいと思っています。それは、子どもたちがランチ代で株を買い始めるようにというのではなくて、ビジネスでも将来全般においても役立つ賢い習慣を身につけられるようになって欲しいからです。「8歳から10歳の子どもが財務の仕組みの基本とビジネスの関係での振る舞い方を学ぶと、その子は学んだことを人生全般に応用できます」とバフェット氏は言います。「そうした良い習慣を一生実践すると、結果的にはビジネスだけでなく、人としての幸福や家族の築くことに関しても大変有益な結果を収めることができます」。
子どもがお金に関して(そして人生に関しても)良い習慣を身につけることを学ぶ助けになるように、バフェット氏はAndy Heyward夫妻と組んで「Secret Millionaires Club(秘密富豪クラブ)」を設立しました。このクラブは『How to Start Your Very First Business(最初のビジネスの始め方)』という新刊本を出しています。著者のSarah Parvis氏とJulie Merberg氏はバフェット氏のビジネスの哲学と洞察に満ちた引用を用いて9歳以上の子どもを対象に、自分が好きなアイデアを思いつくこと、それを際立たせること、費用と利益を計算すること、そして自分のビジネスのマーケティングをすることに関するガイダンスを提供しています。そして、その本は成功した若いビジネスパーソンたちの本物の人生に基づいた事例を豊富に紹介しています。彼らはビーチサンダルや蝶ネクタイからかき氷やスポーツリールまであらゆるものを売ることに成功を収めました。
それでは、ウォーレン・バフェット氏のSecret Millionaires Clubの新刊本は、若者たちにどんなアドバイスをしてくれているのでしょうか? 以下は『How to Start Your Very First Business』の本文を引用したものです(編集部注:翻訳は英文記事より行っております)。
1.恐れずに自分が望むことをはっきり声に出して求めよう
ビジネスをスタートするために、装備、助言、備品、テーブルを設置する場所など、必要なものがあるときは、周囲の人たちに声に出して伝えましょう。あなたに必要な装備を持っていてそれがもういらなくなった人が見つかるかもしれません。あるいは、企画しているイベントや販売用にぴったりの場所を知っている人がいるかもしれません。自分の助けになる人を見つけて、自分に手を貸すとどんな良いことがあるかをしっかり説明しましょう。いつでも欲しい物が手に入るとは限りません。現に、世界で最高のビジネスパーソンは求めるたびに欲しい物が手に入るわけではないことに慣れています。しかし、口に出して言うことは絶対に必要なスキルです。
2.お客のニーズを察することに全力を尽くそう
バフェット氏は言います。「あなたのサービスが際立っていると、いつでもあなた自身が目立っていられます」。だからお客の言葉に耳を傾けましょう。もしあなたが雪かきビジネスを営んでいるなら、天気予報を見ましょう。雪が降りそうなら、お客が雪に埋もれてしまう前に連絡して計画を立てることができます。
3.初心者用のビジネスから始めよう
今いるところから歩み出して何かをやってみること以上のことはありません。しかし、すごいアイデアがあるなら、まず小さなことから始めて、もっとお金がかかるビジネスに必要な資金を稼ぐ必要があるかもしれません。最初のビジネスからたくさんのことを学びますから、その大きなアイデアを実現するのに準備が整うでしょう。造園業があなたの夢のビジネスなら、まずいくつか小さな庭の草取りをする必要があるかもしれません。
4.自分の専門分野で成功するために必要なスキルを全部備えていなくても大丈夫
足りないスキルを身につける意志さえあればいいのです。授業を受けたり、本を読んだりたくさん質問をしましょう。ゆっくり始めてスキルを学びながらビジネスを成長させてください。ウォーレン・バフェット氏いわく「学べば学ぶほど、稼ぎにつながります」。
5.失敗は転落ではなくて、山あり谷ありの谷
ビジネスを始めるのは簡単ではありません。うまくいかない日もあれば、売り込みが却下されたり、途中で思いがけずしゃっくりが出てしまったりすることもあります。状況に順応して遭遇する問題に対して創造的な解決策を思いつきましょう。新しい場所を試してみてください。賢い宣伝をしてみましょう。あるいは売り上げを伸ばすために製品にひねりをきかせてみましょう。
6.正直かつ公正であれ
誠実な人間であることはビジネスにおいても人生においてもかけがえのないことです。自分が提供するものに関しては誠実でいましょう。そして信頼に値する人間でいましょう。もし間違いを犯してしまったら、謝罪して、すぐに埋め合わせするために最善を尽くしてください。親切心と尊敬を以て人に接すると、相手はあなたともっと一緒に過ごしたいと思うはずです。そして、それは顧客、ビジネスパートナー、友人にも言えることです。バフェット氏が好きな言葉は「タチの悪い人間とは良い取引はできない」です。
7.社会に還元しよう
成功を収めるビジネスを生みだすのはお金を儲けることだけではありません。自分の周りの世界に貢献することでもあります。『How to Start Your Very First Business』で取り上げられた若い起業家の多くが社会奉仕事業を自分のビジネスモデルに取り入れています。「世の中には実行すべき良いことが無限にある」とバフェット氏は言います。創造的になって、何が自分や社会や世界にとって大切かを考えましょう。そうすれば貢献する方法が見つかるでしょう。そして覚えておいて欲しいのですが、自分の時間を共有することはお金を寄付するのと同じぐらい価値があることです。
8.メンターを見つけよう
メンターはあなたが知らなかったプロセスをエスコートをしてくれます。あるいはメンターとなら難しい問題に対する賢い解決策を出し合うことができるかもしれません。自分がこれから体験しようとしていることを既に体験したことがある人を知っているだけで、見通しがずいぶんと違ってくることもあります。
9.お金を遣ったあとに残った分を貯金するのではなくて、貯金したあとに残った分を遣おう
バフェット氏は、子どもが学べる最も有益な教訓の1つは貯金は習慣だということです。早い時期に貯金を習慣にしてしまうと、一生身につきます。それは、後の人生で数えきれないほどの不愉快な状況を回避するのに役立ちます。