GUのセルフレジを体感 時間短縮で満足度UP





ファストリ【2015年5月30日】「ユニクロ」などを展開するファーストリテイリングが、「ジーユー」の4店舗でセルフレジの試験運用を始めた。セルフレジはRFID(ICタグ)を活用したもので、購入者自身がハンガーなどを外して、レジ備え付けのボックスに商品を入れれば、より短時間で精算が可能になるという画期的なサービス。記者はさっそくジーユー横浜ビブレ店にお邪魔し、このちょっと未来なレジを体験してきた。平日昼間のGUで、セルフレジ体験
同店舗は横浜駅西口から徒歩5分程度の横浜ビブレの地階(グランドフロア)内にある。平日の昼間とあって、お客さんは若者や主婦が多い。女性客8割以上の中、記者は遠慮がちにタグなどを眺めて回った。当日はテレビ番組の取材も入っており、やはりこのニュースは注目度が高いようだ。セルフレジ7台が並ぶ店内は壮観
さっそくレジを拝見。7台並んだセルフレジは、これまでのレジにあったカウンターなどは一切なく、どちらかというと銀行のATMっぽい感じ。レジの手前では精算に向かう来店者へ店員の一人が誘導を行っており、矢継ぎ早に使い方を説明していく。記者は時計を片手に計測しながら眺めていたが、ほとんどの来店者がカウンターのないレジを面白そうに、もしくはおっかなびっくり扱いながら、ほぼ迷わずに1分数十秒ほどで会計を済ませていく。確かに早い!
㈱ジーユーマーケティング部PRチームの長谷太介リーダーに話を聞いところ「銀行などのATMでお金を入金した経験があれば、それほど迷うことはありません。ほとんどのお客様が自動精算を手際よく済ませていらっしゃいます」と導入後の店舗の様子を教えてくれた。
眺めているばかりでは面白くないので、さっそく記者もTシャツを買ってみた。値札はICタグになっており、光にすかして見ると内部にアンテナが見える。貼付されているラベルの中にアンテナがあることがわかる
ちょっとドキドキしながらレジ前までくると、モニターに精算の方法が表示されている。それに従って商品を買い物かごから取り出し、ハンガーを外し、レジ下部のボックスに投入。ふたを閉め「次へ」のボタンを押すと「モバイル会員」に入会しているかの有無を選択する画面に、選択後に精算金額が表示され、支払い方法を決定。最後にお金を投入し精算ボタンを押せば、おつりが出てきて終了だ。文字にするとちょっと長いがここまで1分数十秒ほどでできてしまう。現金の投入などは銀行のATM と同じ
長谷リーダーはセルフレジとICタグ導入の経緯を「お客さまの不満足ランキングでトップクラスにいつも入るのがレジやフィッティングでの待ち時間。これを解消するための実証実験の意味あいが強い」と説明。実際、有人レジに比べ精算の時間は3分の1程度まで短縮されたというから、この部分の不満は大きく解消されるだろう。
セルフレジシステム以外でスピードに差が出るのは「お包みの時間」。店員が包めばお客様のものなので、丁寧に畳みなおして袋に入れる。確かにグチャッと入れられたらほとんどの客はムッとするだろう。それがセルフであればお包みも自分で行うため、多少グチャッとなっていても自分のものなので気にならないというわけだ。もちろん几帳面な方はしっかりとたたむと思うが…。