<初午まつり>火伏せの虎 風従え舞う 宮城・加美
瓦屋根の上で勇壮に繰り広げられた虎舞
火伏せの虎舞で知られる宮城県加美町中新田地区の伝統行事「初午(はつうま)まつり」が29日、同地区中心部であった。青空の下、大勢の見物客が勇壮な虎舞に見入った。
午前7時の花火を合図に、舞い手の小中学生が2人一組で虎に扮(ふん)し、家々を回って防火を祈願した。中心商店街の花楽小路では、笛や太鼓のはやしに合わせ、瓦屋根や庭の池で舞を繰り広げた。華やかに飾られた山車の巡行も行われた。
春先の強風による大火に悩まされてきた同地区の虎舞は「雲は竜に従い、風は虎に従う」との故事に倣い、火伏せを祈願したのが起源とされる。約650年の歴史があり、県の無形民俗文化財に指定されている。