「岳」

「岳」という漫画が評判だというので、遅ればせながらその第1巻を読みました。

面白い！

著者の石塚真一さんは、全くの新人さんなのでしょうか。この頃は、原作と作画は別々ということが多いですし、こういう独自な世界をひとりでこつこつ書いているのは、なかなかすごいことだと思います。

この物語には、食べ物のエピソードがいろいろと出てきます。
「わかった！！ラーメン忘れてた。」
「焼き魚とミソスープ。それからトウフなんかもいいね。」
「ボク、お父さんが作るスパゲッティーがいいんだけど・・・」

人間の三大欲は、食欲と性欲と睡眠欲だという説がありますが、
「でもね、本当は御飯が食べられて夜眠れれば、それだけでとっても幸せなの。」
なるほど、子孫を残した親に、もう性欲は必要ないのかもしれない。

主人公の三歩が、ひとりでカップラーメンを食べる時に、
「いっただっきまーっす。」
と言っているシーンがありますが、私はこういう所が好きです。こんな風にを言う主人公も、こんな風に書く作者も、何か信用できるような感じがします。