
前人未到の偉業と破天荒な人間的魅力、類い稀な文章力によって“英雄”となったユリウス・カエサル(ジュリアス・シーザー)。古代から現代まで数多の人がカエサルに魅きつけられ、政治・思想・演劇・文学・歴史等々、数多の視点からカエサルに迫った。それら全てをふまえて塩野七生が解き明かす、ローマ人カエサルの全貌―ルビコン川を前に賽が投げられた時まで。 amazon.co.jp




左から
若き日のカエサル。
カティリナ(右端)を追及するキケロ(左側手前)、イタリア人画家チェーザレ・マッカリによる1888年の作。
アレシアの戦いにて、カエサル(赤いトーガをまとう人物)の軍門に下り、勝利者の足元に武器を投げ捨ててみせるウェルキンゲトリクス(馬上の人)フランス人画家リオネル・ロワイヤルによる1899年の作 ウィキペディアから

長い長いこの本との格闘の末、やっとこっと目だけは通した。この本を開くと眠くなってしまうんだな~。しかしガリア等の属州総督に就任ユリウス・カエサル(古典ラテン語: Iulius Caesar、英語読みはジュリアス・シーザー 紀元前100年 - 紀元前44年3月15日)の向こうには古代ローマのガリア(現在のフランス・ベルギー・スイスおよびオランダとドイツの一部などにわたる)にゲルマニア(現在のドイツ、ポーランド、チェコ、スロバキア、デンマークとほぼ重なる一帯)、そしてブリタニア(イギリスまたはグレートブリテン島の古称、特に、古代ローマの属州「ブリタンニア」があった)が横たわり、これらすべてにカエサルは侵攻したという。強いのなんのって!その間約8年、その内の7年間を自らの手で『ガリア戦記』として著している。
そして、ガリアの戦場に居ながらにしてローマ政界を遠隔操作していたというんだから人間業とは思えない。
この本のはじめに以下が引用されている。
モンテスキュー
「カエサルは、幸運に恵まれていたのだと人は言う。だが、この非凡なる人物は、多くの優れた素質の持主であったことは確かでも、欠点がなかったわけではなく、また、悪徳にさえ無縁ではなかった。
しかし、それでもなお、いかなる軍隊を率いようとも勝利者になったであろうし、いかなる国に生まれていようとも指導者になっていただろう」
イタリアの普通高校で使われている、歴史の教科書
「指導者に求められる資質は、次の五つである。
知性。説得力。肉体の耐久力。自己制御の能力。持続する意志。
カエサルだけが、このすべてを持っていた」
バーナード・ショウ
「人間の弱点ならばあれほども深い理解を示したシェークスピアだったが、ユリウス・カエサルのような人物の偉大さは知らなかった。
『リア王』は傑作だが、『ジュリアス・シーザー』は失敗作である」
ユリウス・カエサル
「文章は、用いる言葉の選択で決まる。日常使われない言葉や仲間うちでしか通用しない表現は、船が暗礁を避けるのと同じで避けねばならない」
いやはや、この本の456ページには中身の濃い過ぎる歴史が詰まっている。カエサル誕生の紀元前100年から紀元前49年までのお話だ。えーと日本史では弥生時代の中期になるね。もう一度この本を開く日が来るだろうか?後11巻のローマ人物語も控えているんだから(笑)
違った勉強方をしていたら
もっと楽しむこともできたでしょう、、が。
読書はもともとしない私ですが
こういった系は特に苦手。
でもこうして読むと なかなか興味深いことも書かれていますね。
5時から起きているので10時には寝ちゃうし(笑)。
イジーさんもおっしゃっていますが、私も丸暗記でした、
今のように歴史を漫画で見られたり、ジャニーズが大河をやっていたらもっと興味も出たかも(笑)。
ジュリアス・シーザーは私は面白いと思いましたけど。
う~ん、私もローマの歴史は苦手なのですけど、ヨーロッパの隅々にまでローマ遺跡があり、歴史が絡んでくるので、本当はしっかり腰をすえて読み勉強しなくては、とは思うのですが・・。
キケロのカティリナに対する演説の絵を見て、何があったのか、と読んできましたが、大変面白い事柄だったのですね。
そうなんですよね、こういう取っ掛かりがあるとまた興味を持って読む、知ることが出来るのでしょうが。
も一つの絵の方は、かなり動的な場面で印象を盛り上げているのだと思いますが、文句タレの私から見ますと、ははは、
まず第一にカエサルの顔の骨格がイタリア人ではないです! 後ろに控える男達の顔も殆どが北の顔ですねぇ。
それに敗戦の将が騎馬のまま、勝者の前に寄れるものでしょうか、武器を持って。
お馬ちゃんのほうが頭を下げて、申し訳ながっているようで、ははは。
こんな文句を絵につける前に、アレしアの戦いについて読んでみないと・・!
バーナード・ショウの言葉、「人間の弱点ならばあれほども深い理解を示したシェークスピアだったが・・」は、まさに言い得ている、と大いに納得いたしましたが、
でも考えてみると、大人物となった方は敬意の念は捧げられても、人間的に愛される人物になるのは難しいですよね。
いじーさん、心配ご無用ですよ。
私も高校の世界史なんて全く聞いていませんでしたが、よく卒業できたとおもいますよ。
3年くらい前だったかブログでハプスブルグ家(現在のスイス領内に発祥したドイツ系の貴族の家系)の話題が出て来て全く知識がなかったものです。
イタリア在住の塩野七生さんの名前は文藝春秋でしか知りませんでした。
すると近所の知人がこのローマ人物語全15巻を読んだというので私も読破したくなった程度です。
でも古代ローマがヨーロッパを作り、そこから近代文明も出てきたことを知ると見えなかった世界に触れて楽しくなりますね。
この本を読破している人は少ないと思います。
いや私も現役時代に本を読むのは電車通勤の行き帰りだけだった気がします。
もう現役時代は仕事漬けです。
あっ、頭の切り替えでボーイスカウトはずいぶん突っ込んでいましたね。
>イジーさんもおっしゃっていますが、私も丸暗記でした、
そうですね。
日本史はぼーっと頭に残っていましたが、それでも
「いやー、ロッパ君、もう明治だよ」1868年明治維新みたいなことしかやっていなかったと思います。
特に世界史は教科書そのものが大学受験用のものしか作っていないと思いますね。
この本のシリーズの中で塩野七生さんも日本の教科書にはこれっぽちしか書いていないみたいな記述もありました。
シェイクスピアのジュリアスシーザーってこの本とは別の観点から書いているんですかね。
「賽は投げられた」 、「ブルータス、お前もか」なんてフレーズは一人歩きしていますね。
>小父さん、ご立派です、既に4巻目ですか?!
いやいや、こんなにも積読した本はないですよ(笑)
普通ならとっくに止めていますが、これだけはなんとか読みたい(目を通したい)と思っているので超スローペースですすすんでいます。
キケロは頭もよく、非常に弁の立つ人物だったらしいですね。
そのキケロがローマーから追放されたり、何年かして復権したりどうもその辺の流れが理解しがたいのですが
いずれにしろ2000年の昔に、人民または人民の大部分が統治上の最高決定権を持つ共和制が
敷かれていることに大いに驚きます。
2000年後の日本の国会もそう変わらないのじゃないかと思ってしまいます(笑)
>第一にカエサルの顔の骨格がイタリア人ではないです!
なるほど、私もパッと見、これがカエサル?なんて思いましたが、すぐに忘れていました。
>敗戦の将が騎馬のまま、勝者の前に寄れるものでしょうか、武器を持って。
はっはっは
命乞いもしていたら土下座ですよね(笑)
アレシアの戦いは特殊な戦略でのカエサルの勝利に終わったようですが、ご指摘の部分もウィキペディアに出ていますね。
http://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%82%A2%E3%83%AC%E3%82%B7%E3%82%A2%E3%81%AE%E6%88%A6%E3%81%84
このガリアさんたち降伏したり寝返ったりもう読んでいるうちに整理がつかなくなります(笑)
>大人物となった方は敬意の念は捧げられても、人間的に愛される人物になるのは難しいですよね。
塩野七生さんがどこかに書いていましたが、歴史上で一番好きな男は「ユリウス・カエサル」だそうで、彼ほどの男は他にいないと言いきっていますね。
その言葉にたいしても私は興味を持っているんです。
あ~歴史はまったく駄目です!!
昔から、歴史上の人物の名前を覚えるのが苦手でしたね~
日本史の授業は苦痛以外の何物でもありませんでした。
だけど、日本語を教えたり、海外旅行をするようになって、自分の国の大まかな歴史くらい知っておかないと駄目だなあと思うようになりました。
それと海外旅行に行った時に、その土地の歴史を少しでも知っていると、楽しみ方が違ってくるというのも知りました。
塩野七生さんの小説は一度読んでみたいと思うのですが、未だ手が出ません。
>あ~歴史はまったく駄目です!!
はっはっは
やっぱり日本の高校での教科書に問題ありですよね。
私は日本史はどうだったんだろう?
好きではないが嫌いでもなかった気がします。
でも教科書は年表に少し説明を加えた程度ではなかったでしょうか?
それに引き換え、世界史の時間は寝ていたと思います。
全体を教えるのじゃーなくって例えば国ごとに学ぶとかしないと丸暗記の受験用の勉強になってしまいますね。
>だけど、日本語を教えたり、海外旅行をするようになって、自分の国の大まかな歴史くらい知っておかないと駄目だなあと思うようになりました。
これってハイジさんも同じようなことを書いていたと思います。
上↑の方に書いたレスはハイジさんのブログで感じたことです(笑)
でもお蔭で、この年になりヨーロッパ史のさわりだけでも知るようになって満足です。
ことにこの本は読みづらいですが、古代ローマを知ればヨーロッパの文化の流れが分かるようで楽しいです。
>それと海外旅行に行った時に、その土地の歴史を少しでも知っていると、楽しみ方が違ってくるというのも知りました。
国の内外を問わず歴史を抑えていると楽しみが倍加するでしょう。
塩野七生さんの本では『想いの軌跡』 1975-2012 が楽しいですよ。
http://blog.goo.ne.jp/goo221947/e/2a62c3f426e478142560695994084785
ネットの立ち読みコーナーもありです。