

久しぶりに『ローマの休日』を楽しんだ。何回か観ているからかドタバタ喜劇に思えたり、オードリーの新人ながらのアカデミー賞主演女優賞授賞式の模様が浮かんでいた(現在はYou Tubeから削除されたのかな?)。以前にもブログに投稿しているかと思って探したがなかったが、お茶の水大学教授・土屋賢二さんのコラムを載せていたので下に再掲します。


この映画のオードリー・ヘップバーンは、純情可憐で気高い美しさを放ち、心のきれいな、まさに天使だった。・・・こんなにきれいな女が、心だけ汚いということがありうるはずがない。・・・・・

『ローマの休日』にかぎらず、女を天使のように描く純愛映画なども、誤解を与える点で同罪である。もし横暴苛烈な女が男を苦しめるような映画ばかり見ていたら、わたしは生涯独身で暮らしていただろう。

『ローマの休日』を見て悪影響を受けるのは男だけではない。若い女が見ると、「男というものはこんなにハンサムでこんなに優しく女を大切にするものなんだ。自分もペップバーンのような天使だから、男から大切にされるはずだ」と思い込む。『ローマの休日』が女のために男が命を捨てるというストーリーでなかったのがせめてもの幸いだった。
こういう誤解を与える映画は有害映画に指定して、影響が少ない八十歳以上限定にすべきだ。そういうと学生が言った。「誤解ではありません。わたしたちも、天使です」
(文藝春秋 映画が人生を教えてくれた 季刊夏号2009 Summer No9 抜粋)

ローマの休日 予告篇
なるほど、確か予算的に無理だったとかWindowsに書かれていたような気がします。
>現代の技術をもってすればカラー化はできそうですけどね。
へーっ、そんなこともできるんですか。
NHKの「映像の世紀」などがカラー化したものを放送していますが、私は、楽しみながら「本物の色かな?」なんて思ったりしています。
でもこの時代のものなら資料をめくれば実際の色も出てきそうですね。
私は何回か観ているのであまり楽しめないかと思っていましたが、今でこそ冷静に観ることが出来ました。
第一回目には、たぶんオードリー・ヘップバーン作品を観た!という印象が強すぎたのでしょう。
こっちに来てから見た記憶がないので、少なくても23年観てないです。
時々古い映画やってるんですが、父ちゃんとの好みが一致しないとなかなか見る機会がないです。