今回も、特殊機能硝子のひとつである「防音硝子」についてご紹介します。
外から入る音、中から外へ漏れる音、人によって音は日々の暮らしを悩ませる大きな問題になることがあります。
もちろん、壁から伝わったり、換気口から漏れる音はありますが、開口部である窓は、最も音の透過・侵入しやすい場所です。
そこで、「窓」を防音化することは他の場所に比べて最も効率が良い方法と言えます。
防音の方法として一般的に知られているのは「内窓」または「二重窓」で、既存の外窓の室内側にもうひとつの窓を設置する方法です。
サッシと内窓の間の空気層は音に対して吸音材の役割を果たし、窓間が離れているほど遮音効果が高くなります。
また、内窓の気密性により特に日本に広く普及している引き違いサッシの隙間を大幅に軽減し音の侵入を防ぐことができるようになりました。
さらに、最も広い面積を占めるガラスから伝わる音に対して「防音硝子」を入れることで、その性能がさらにUPします。
ガラスの遮音性能は、一般的に板厚が大きいものほどその性能が高くなるといわれていますが、板厚が大きいものでも高音域の周波数において透過損失が落ち込む「コインシデンス効果」が発生するデメリットがあります。
周波数による「コインシデンス効果」が少なく、安定した遮音性能が発揮できるガラスとして、防音合わせガラス「ソノグラス」が最も適したガラスと言えます。
*透過損失測定値はソノグラス6.8㍉はJIS等級T-2、ソノグラス12.8㍉はJIS等級T-3をクリアしています。
*図・グラフ出典:日本板硝子
ソノグラスの防音特殊中間膜は、騒音によっておこる振動を熱に置き換え、音の波を消滅させる原理を用いています。
また、「合わせガラス」のため、割れた際の飛散防止性能による災害に対する安全性、さらに衝撃物に対する耐貫通性能も高いガラスです。
さらに、画期的な機能としては中間膜の強靭さにより「防犯ガラス並み」の性能を持つこと。
防音・安全・防犯 3つの機能を持つガラス それが「ソノグラス」なのです。
気密性の高い内窓の設置で断熱性能をUPし、その内窓に防音硝子「ソノグラス」を入れれば、最強の開口部に生まれ変わります。
*高性能開口部の組み合わせ例
高気密内窓「プラスト」+防音合わせガラス「ソノグラス」
プラストだけでも最大-45dbなので、80db(地下鉄内・幹線道路交差点)→35db(図書館)まで減らせます。
(6ミリ透明ガラス入りT-1アルミサッシ++5ミリ透明ガラス入りプラスト 枠間距離108.5ミリの場合)
*ペアガラスの場合は中低音域で「共鳴透過現象」(2枚の板の共振現象)、高音域で「コインデンス効果」が出現するため、異厚(2枚のガラス厚を同じにしない)ガラスの選択が望まれます。
「防音」・「安全」・「防犯」・「断熱」(断熱効果は内窓に入れた場合のみ)のお悩みを一気に解決できる防音合わせガラス「ソノグラス」はコストパフォーマンスの点でもお勧めガラスです。
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