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朝日記160805 「ことば狩り」と 今日の絵

2016-08-05 13:27:47 | 政治

 朝日記160805 「ことば狩り」と 今日の絵

おはようございます。
ラジオ体操の帰りに、知人から暑いと口にするとそれで少し涼しくなるといわれました。

絵は、青の凌霄花、朝に木槿、赤の木槿です。

(青の凌霄花)
徒然こと 「ことば狩り」について
アメリカには、Gold Stars(GS)というクラスが、あってこの一族は国存立への最高の貢献者であり、尊敬を受けるべきであり、かりそめにも不用意な言動で傷つけてはならないという鉄則があるようです。GSは、戦死した兵士と遺族のひとたちです。
 民主党大会で Trump氏のイスラム教移民忌避の弁に対して、イスラム教系のGSが彼が連邦のために戦った息子の名誉を傷つけるのか。宗教による差別禁止は憲法で保証されているのを知らないのかと訴えました。問題は、これに対するTrump氏の答えが、発言がきわめて政治的意図があって、ヒラリーの入れ知恵かとコメントしたことから始まります。
これが 猛烈な反発を呼んで、支持率が10ポイント近くヒラリーに差をつけられてしまったといいます。
筆者がみていて、WaPoは、このときとばかりにTrump追い落としに掛かります。これまでの展開でも、 WaPoとTrump氏との関係は最悪です。彼は、アメリカの主要メディアはそろって反Trumpであると断じます。特にWoPoは、もっともネジまがった報道をしているということで、一定期間、記者の取材を拒否している状態です。
このような囃したて論説に対して、一般からのコメントも目下、反Trumpが勢いを得ているように見えるので、これで勝負があったのかなあと思ったほどです。
 本当は、どうなのか? 日本のメディアはWoPo論調の鸚鵡返しの観測気球レベルです。BBCあたりが 第三者として公平であろうとみて、論説のネット配信してもらってはいますが、悲観的な論調ですね。
 ところで、このしたたかなトランプ氏の次の会心の一手は如何にあるや、興味があります。どうもWoPoだけではバイアスがかかっていて見えない。
そんなことで、ちょっと暑いですが、散歩がてら近くの本屋に行きます。この種の際本(きわほん)を眺めの散歩です4。「次期大統領はトランプ!」というような見出しの本は目白押しでした。そのなかで前に偶然、講演を聞いたことのある人の名前を見つけます。非常に面白い見方をするひとですが、話の途中で、急に激してしまうので敬遠してきましたが、鋭い論者です。副島某です。

(朝の木槿)


 立ち読みすると以下です;アメリカ社会での病根はPCであると断じます。Political Correctivity,これを 「ことば狩り」と訳しています。
誰かが、国民が知らないうちに、モラル的な価値基準を敷いてしまう。それを侵すと反社会的であると烙印し社会の表舞台から抹殺してしまう。
不法入国問題、イスラム系移民問題、LBGT問題、などすべて「ことば狩り」問題であると説きます。 
 たしかに、トランプ氏は、これまで盛んに、このPC問題の克服を訴えてきています。 彼は、自分たちが言えない気持ちを事実として表現してくれ取り上げえるということで、主流メディアがなんと言おうとも人気を勝ち得てきました。事実、極端eccentricとも思われる表現で論戦に挑んできました。 そして共和党大統領候補です。 上のGS問題に帰ります。ヒラリーとオバマの逆襲で、PC(「ことば狩り」)のトラップとして仕掛けられた。これに彼は、落ちたのであろうかです。 WoPoは、Trumpの口を閉じた困惑顔の写真をでかでかと出します。
 さて、私は、かれは、多分こんなことでは負けていないとおもいます。これを逆手にとり、あと2,3発 「ことば狩り」となるような発言をし、世にショックを与え、そしてむしろ「ことば狩り」の本質をアメリカの病気として暴く。そういう事態を逆に作り、「アメリカ第一」のヴィジョンを打ち出すとみます。まさに乾坤一擲の大勝負を駆けてくるとにらみます。
 余談ながら、件の本の作者;副島某氏は、もうひとつ、アメリカのユダヤ系のドンは先般亡くなったJohn Rockfellerとその盟友のKissingerであり、かれらがking makerであるお指摘します。この3月にTrumpがKissingerに会ったという意味を重視していました。 HilleryはKissingerに振られたという仮説です。 
 世からの毀誉褒貶にさらされるのはオバマ氏であろうとおもいます。ノーベル平和賞で「アメリカ第一」というスタンスが取れなかったとみます。彼だけが、例外で、アメリカはだれが大統領になっても「アメリカ第一」の国であるというのは自明といえば自明なことです。第一であるための価値項目の順位の問題です。順位決めの原点として「ことば狩り」のゆがみを、壊し、本来のUSAの価値観から建国しようということをぶち上げると見ます。

 二人とも、TPPを反対していますが、中国の覇権支配をゆるし、世界市場で後手をとるのではなくアメリカが支配する貿易圏というところに落ち着かざるを得ないとおもいます。  Elizabeth Warrenという民主党の上院議員がHilaryの副大統領候補にあがって、Trump氏があんなのはだめだとかみついたことがありました。Warrenは、ObamaのTPPに対して、先に国内の労働市場をつくることを提案しています。 その基本的なコンセプトはYale大学のStiglitz教授の税制改革案を押します。国内雇用を生み出す企業への税制上のサポートです。 結局 だれが大統領になっても、TPPそして税制改革では基本的に同じ手段になること必定とみます。
 おもしろいことに、安部内閣がこのStiglitz教授に経済指導を仰いでいるところです。おそらくTPPの蓋を開けてみたらアメリカの番頭である日本の方がインフラが先行しているのではないかとみるくらいです。
Trumpさんがこれからどのようなinstitutiveな施策を国民の前に打ち上げるか大いに注目しています。

きょうの朝日記でした。

(赤の木槿)
 


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1 コメント

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関口益照氏からのコメントです (あらいやすまさ)
2016-08-05 19:00:00
関口 益照
トランプに一仕事やらせたいのは、世界中のまともな人間の総意でしょう。
英国は無事EUを離脱しましたが、米国が虚構の言論空間から離脱できるかをプーチン始め正気の政治家は皆固唾を飲んで見守っているでしょう。

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