がん幹細胞には現在の抗がん剤、放射線が効かない。これががん退治を難しくしている。これは、がん幹細胞内にグルタチオンという抗酸化物質がたくさんあって、活性酸素によってがん細胞がダメージを受けるのを防いでいるからである。これに関与しているのが、がん幹細胞にあるCD44というたんぱく質で、これはグルタチオンを生成するのに必要なシスチンというアミノ酸を取り込む機能がある。これががん幹細胞がタフである一つの理由であるらしい。うれしいことに既存の薬でこのCD44の発現を抑える薬があるらしい。それがスルフォサラジンという抗炎症剤である。もうすぐがん退治ができそうな気配だ。