翌日僕の家に僕たち3人は集まった。山神神社へ行く計画を練るためだ。僕たちは、行こうとしている神社の名前がはっきりしないので山神神社と呼ぶことにした。どう始めてよいのか分からないので、まず洋介さんの、由美の曽おじいさんの名前だが、日記をもう少し読み込むことにした。人の日記など読むものでない。だらだらと書いてあるだけでとても長時間は耐えられない。ただ神様のことについているところはかなり面白い。洋介さんが10歳ぐらいの時だ。ある夜のことだ。夢の中に神様が出てきたのだ。神様は龍神達の長老神だそうだ。
「お前はこの前飢餓状態の子猫に自分のおむすびを分けていたろう。あの子猫は私の直系のいたずら神だ。いたずらが過ぎたので親に叱られて、拗ねて神界から人界に降りてきていたのだ。神界では変身するのはたやすいが人界では難しい。猫になったはよいがもとに戻れなくなって、そのうち腹がすいて飢餓状態になっていたのだ。神だから死ぬ心配はほとんどないのでしばらく見ていたのだ。」
「あの子猫、神様だったのですか。だったらお願いすることがあったのに」
「あれはまだ子供でいたずら神にすぎない。だから願い事などかなえてくれない。ただそれを見ていて、お前に興味を持ったのだ。お前は、よく私のところへ来て、日本が戦争に勝つようにと願をかけていたな」
「そうです。神様お願いします。日本を勝たせてください。」
「他の神様がお前たちの敵の応援をしているわけでないのでお前たちを勝たせるのは簡単だ。しかしそこまでやると人界に関わりすぎになる。神界と人界が混ざってしまっては人界が無茶苦茶になる。願いは聞けんがお前は正直者でなかなかすがすがしい。お前が誠実に生きていれば、何かあったら少しは面倒をみてやろう。」
というと竜が現れて、神様はそれに乗って行ってしまった。
それ以降、洋介さんが神社の祠に参ると、いつも不思議なことが起こったそうだ。一瞬風が吹いたり、木の葉が落ちてきたり、風もないのに木の葉が触れ合う音が聞こえたり、注意深くしていないと気づかないぐらいの事だが、洋介さんは神様を身近に感じていたらしい。一番不思議なことは、鋭く短い「キュエ」という竜の鳴き声を聞いたことであり、その時に竜の影を一瞬見たことである。
「なんだこれ、夢と思い込みの話じゃないか。これで神がいたとは思えない」
長谷の奴、また余計なことを。
「そうなの。でも行ってみたら本当に神様に会えるかも。会えなくてもちょっとしたスリルを味わえそう。」
由美がそう思っているならいいや。
それから僕たちは、神様の話をいろいろしながら、雪が消える3月の終わりごろに山神神社へ行くことにしたのだ。
「お前はこの前飢餓状態の子猫に自分のおむすびを分けていたろう。あの子猫は私の直系のいたずら神だ。いたずらが過ぎたので親に叱られて、拗ねて神界から人界に降りてきていたのだ。神界では変身するのはたやすいが人界では難しい。猫になったはよいがもとに戻れなくなって、そのうち腹がすいて飢餓状態になっていたのだ。神だから死ぬ心配はほとんどないのでしばらく見ていたのだ。」
「あの子猫、神様だったのですか。だったらお願いすることがあったのに」
「あれはまだ子供でいたずら神にすぎない。だから願い事などかなえてくれない。ただそれを見ていて、お前に興味を持ったのだ。お前は、よく私のところへ来て、日本が戦争に勝つようにと願をかけていたな」
「そうです。神様お願いします。日本を勝たせてください。」
「他の神様がお前たちの敵の応援をしているわけでないのでお前たちを勝たせるのは簡単だ。しかしそこまでやると人界に関わりすぎになる。神界と人界が混ざってしまっては人界が無茶苦茶になる。願いは聞けんがお前は正直者でなかなかすがすがしい。お前が誠実に生きていれば、何かあったら少しは面倒をみてやろう。」
というと竜が現れて、神様はそれに乗って行ってしまった。
それ以降、洋介さんが神社の祠に参ると、いつも不思議なことが起こったそうだ。一瞬風が吹いたり、木の葉が落ちてきたり、風もないのに木の葉が触れ合う音が聞こえたり、注意深くしていないと気づかないぐらいの事だが、洋介さんは神様を身近に感じていたらしい。一番不思議なことは、鋭く短い「キュエ」という竜の鳴き声を聞いたことであり、その時に竜の影を一瞬見たことである。
「なんだこれ、夢と思い込みの話じゃないか。これで神がいたとは思えない」
長谷の奴、また余計なことを。
「そうなの。でも行ってみたら本当に神様に会えるかも。会えなくてもちょっとしたスリルを味わえそう。」
由美がそう思っているならいいや。
それから僕たちは、神様の話をいろいろしながら、雪が消える3月の終わりごろに山神神社へ行くことにしたのだ。
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