-ALKAN-

しどろもどろでも声は出るなり。

春近し!嗚呼麗しの、あの娘と走ったあの草原を、吹き抜けた風の行く先に、僕らは今立っているのかな鍋!!

2020-02-24 11:14:26 | 日記

 鍋のシーズンも、今年は早々に終わりそうな気配がしてますね。でも鍋っていつ食べてもおいしいですよね。それにほとんど失敗することが無い。

 そりゃね、闇鍋みたいに、ワケの分からんモンをアホほど入れると、或いは失敗するかもしれませんけど、先日、私の友達がイベントで闇鍋パーティーをやったらしいんですが、おでんの具材をプチトマトで煮ると滅茶苦茶美味かった!と言ってましたわ。

 まあ失敗してもそれなりに食えるのがお鍋の最大の強み、それがさらに、シーズンならではの、冬なら冬の、春なら春の、夏なら夏の、秋なら秋の素材で作れたら、それはもう、鍋としては完成品ですわ。

 

 

 という事で……。今日は、

 春といったらなんといっても春キャベツでしょう。キャベツ畑を飛び交うモンシロチョウに、あの子が風で飛ばした麦わら帽子を追いかけたあの日が浮かぶ……。むぎわ~らの~、ぼうしのき~みが。

 

 だから今日はその名もずばり、『嗚呼麗しの、あの娘と走ったあの草原を、吹き抜けた風の行く先に、僕らは今立っているのかな鍋』を紹介します。

 

 長い!やるたびに名前が長くなっていく。まあ勝手に長くしてるんですけどね。

 

 まあね、元プロの調理師と言いながら今はトラックドライバーですし、私の料理なんて大概、手抜きかパクり、でもいいんですよ。料理はそうやって進化してきたんですから、かの大彫刻家、オーギュストロダンは弟子たちに、

『汝、模倣を恐れることなかれ!』と言ったとか、言わなかったとか……。

 

 そう、真似じゃないんです、模倣です。パクリじゃないんです、模倣です、模倣。

 

だから今日も皆さんお馴染み、多分私も以前ココで紹介したことがある、ミルフィーユ鍋をほんのちょっとアレンジして春を表現してみる事にしました。

 

 まずは、キャベツ。

 どう見ても春キャベツじゃないですね。普通のキャベツです。しかしじつはこの外っ葉の堅い、普通のキャベツが、後々、食味といい色味といい、絶妙な春を表現してくれることになるんです。こうご期待!

 

硬い外っ葉は芯を真ん中から切って半分にして巻き巻きします。

千切りにしますね。ここではなるべく細く切るのがコツ。

 

そしたら今度は、やや内っ葉を、これも芯から半分に切って、五センチぐらいの幅に細長く切ります。

これに肉をのせるわけですね。豚バラスライス一枚分の幅が目安です。

 

鶏むね肉。そうですね……、モモ肉でもいいかと思うんですが、ちょっと脂っこいしね。だいいちスライスしやすいのは、断然むね肉。

 

皮を外してスライスします。

さあ、いよいよキャベツと肉のミルフィーユ。まずは豚バラスライス。

キャベツ、そしてむね肉スライス。これを繰り返して……。

こんだけありゃ十分でしょ?!

その作業をジッと見つめる見学生。何か良からぬことを考えている様子。

そして食べやすい大きさにカットですわ。四分の一。キャベツは煮ると割とシュンとするので一見大きくても割と平気。

あ、さっきの写真みたいにさ、調子に乗ってさ、迫力あるように見せようと思ってさ、不用意に重ねたりすると、どこからどこまでが1ミルフィーユか、わからなくなるから注意が必要です。今回気付きました。

びっちり詰めた!

そしてえのきだけ!残雪溶け残る春の雪山を意識してみました。いえ、ウソです……。

生姜スライス。本当はミルフィーユと一緒に入れたらよかった。忘れてました……。まあ、要らないっちゃ、要らない。

 

ほんでコンソメだし。カレーのスプーン一杯ぐらいで。キャベツと相性がいいかなぁ、と思って入れただけで、これもまあ、要らないっちゃ、要らない。

 

酒。春の日差しに溶け出でた南アルプス山系の石清水をイメージしてみました。まあ、ウソです。ちょっとでいいっす。

水ですね。水面がちょっと見えるぐらい。鍋にキャベツが当たらないようにね。後でラーメン入れたり、ご飯入れたりするなら、ややスーピーな方がいいからね。そして蓋をして中火以下で煮ます。この時点で私は既に焼酎をやってます。

なぜかずっとまな板の隅に見切れていた鶏むね肉の皮。もちろん捨てたりしませんよ。

塩、胡椒、テーブルガーリックをして焼きます。

くるッと縁が巻いてきて、色が生っぽくなくなったら、めんつゆで。

 短冊に切ります。そして長ネギの外側を。 

繊維に沿って細く細く切ります。『白髪ねぎ』水にさらして軽く絞ります。

長ネギの真ん中は、鶏皮と叩き合え。

小鉢に乗せて、白髪ねぎ乗せて、七味を付けたら、ハイ摘まみ。焼酎が進みます。

そんな事をしている間に、めちゃいい感じに煮えてきました。

そこに、一番最初に切っておいたせんキャベツをドカ乗せ。そして蓋をしてとろ火で五分? いやもうちょっとか、五六七分煮ると……。

 見事に若草色になった春キャベツならぬ普通のキャベツが、あたかも冬山に芽吹いた若葉の様に色鮮やかじゃありませんか!!

 

よく煮えたミルフィーユのキャベツのトロ甘みと、せんキャベツのシャキシャキ感が残る食感はまさにあの日の青春の思い出そのもの。シンプルに塩でいただくのが、いいかも。動物と植物の出汁出まくりですから。それで十分だと思います。

 

 端に写って、いる、これは息子の箸なんですが、これは西武ライオンズの試合中に折れたバットを加工して作ったモノらしいんですね。良い木材だね。メイプルか、アオダモか。今年も勝つぞ!!ライオンズ!

 

埼玉からは以上です。

 

 

 


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