おそるべし和歌山の変人天才 南方熊楠
和歌山の偉人といえば 松下幸之助 明石家さんま(これは芸能での偉人w)坂本冬美とか・・・おられますね。
しかし私はこの人 南方熊楠 こそが和歌山の偉人、いや、世界屈指の偉人であると思います。(弘法大師は香川県人だった!この人は高野山の時に語るとします)
南方熊楠という人、悪く言えば 変人 よく言えば 神童 です。
ここでは熊楠のこと書くと書ききれないのでどんな天才変人であるかはこちらの研究者のサイトををみてください。面白いことこの上ないです。一読をお勧めしたいです。
http://kajipon.sakura.ne.jp/kt/haka-topic32.html
しかし、「みてください」だけではやや無責任なので以下箇条書きでこの人の変人の偉大さをすこし書いておきます。
・ 肩書なしの学者で粘菌(かびのようなキノコのような植物?)の虜になりその種類をもとめて和歌山の森の中を駆け巡る。その姿まるで天狗だったとか。それに飽きたらず世界を駆け巡り粘菌の研究を続け論文を書く。18か国語に精通していた天才。
・ 若くして留学。それも親に猛反対され、推薦もなく「一人旅で行ってくるから」といってふらっとでかけイギリスや中南米などで働きながら研究しながら渡り歩き語学も磨きその研究では第一人者になった。えらい!アドベンチャー好き!
・暑がりの人だったので年中裸で暮らすのが好き。時にはふんどしもつけていなくて腰巻みたいなのだけでチンチン丸見えだったことも。
・結構暴力好き。外国人をぶん殴ったり、外国の学校で酒のんで廊下で倒れていたところを校長にみつかって退学処分になったりとともかく破天荒。暴力で決着をつけることもとにかく多い。w
・ 森羅万象の研究に精通し、男と女のSEX関係だけでなく男色の研究も好きときている。
・いまでいうエコロジストの第一号。当時は生態系などの概念はなかったので熊楠がその走りであることに間違いない。
などなど とにかく面白い人です。面白い人でかしこい人系が好きな人は間違いなく熊楠が好きになるでしょう。私がいろいろなエピソードで吹き出したのは、外国で熊楠が牢屋に押し込まれ保釈の日、熊楠はたまたま牢屋で見つけた粘菌が気になって釈放を願わず牢屋住まいを願い出たとかです。
そんな南方熊楠でしたが昭和6年に生物の研究者でおられる 昭和天皇が田辺を訪問し、同じ研究者である熊楠に会いたいと申されたから大変。官公庁は上へ下へ大騒動。
できるだけ変人の熊楠を天皇に近づけたくないのでいろいろ策を張り巡らしたが、天皇のご指名であったので仕方なくそのご要望を受け入れ、田辺湾に浮かぶ神島で約30分にわたるご進講をすることに。
周囲の生物の研究の成果を天皇に語り天皇も大いに満足され喜ばれたのですが、その際、標本を天皇に本来ならば桐の箱などで献上すべきところを熊楠らしくキャラメルの箱に入れて差し出したので周囲は「あっ!」と驚き卒倒気絶。しかし天皇はいたくそれを気に入られ喜ばれたとかです。
その後 熊楠の死後 昭和37年に再度白浜を訪問されたときに天皇が直々
「雨にけふる神島を見て 紀伊の国の生みし南方熊楠を思ふ」
と歌に詠われ、熊楠との思い出のひと時を懐かしみ、いとしく思われたとのことです。
ちなみに天皇陛下が一個人をして歌に歌われるというのはめったにない事件でもありました。いかに天皇が熊楠を気に入っておられたかがうかがい知れますよね。
熊楠が現在に生きて入いてTVに出ていたら きっとTOPSTARになる素地は充分あったと悔やみます。
生まれるのが早すぎた・・・と私は思う。
今度田辺、白浜に訪問の際、もう一度熊楠博物館や邸宅跡などを訪問したいと思います。