ある朝、早く目覚めて、台所の椅子に掛けておりますと、部屋の棚の天井に近い所で、ガリガリと大きな音がします。そういう場合は、誰でも、音源が何か、確かめたくなるのではないでしょうか。
そこにある物を退けて、音のする箱を開いてみると、目にも留まらぬ速さで出て行った物がありました。ネズミです。もっと詳しく箱の中を覗いてみると、まだモソモソ動いているものがあります。私はそれを確認もせずに、とにかく、どこか遠くに行ってもらおう、と箱のまま、外へ持ち出し、ある程度離れた所で、開けて、出て行ってもらうことにしました。
改めて箱の中の物を出してみると、それは、な、なんと、七匹の、目もまだ開いていないネズミの赤ちゃんでした。どれも、チーチー言いながら手足を動かしています。
ウーン、弱ったな、ここでそのまま放置しても、カラスや野良猫の餌食になるか、干からびて、間もなく死んでしまうことでしょう。そういう形での、責任の取り方は、ちょっとしたくない、というのが、正直なところです。
そこで、また、持ち帰って、今度は家の外の、ガラクタが置いてある所に、小さな箱に移して、置きました。そこならば、ネズミのお母さんも、声を聞いて、なんとかしにやって来て、自分なりの対処をするのではないか、と思ったわけです。
実際その通りだったようで、お母さんは、気がついて、あとで、箱から子ネズミを、何処かへ移したようでした。
以前だったら、ネズミ、イコール不潔で邪魔な害獣、という認識で、もうそれこそ、どんな扱いをしたか分かりません。けれども今は、そう単純に割り切れないものがあります。まだ子供みたいな、小さなネズミのお母さんが、私の棲み家を、自分の子育ての場に選んで、あれこれ気遣いながら子育てをしているのを、どうして私の一存で、打ち切らせることが出来るだろうか、と思うわけです。
まあ、ウチは隙間だらけで、アリや蜘蛛からネズミまで、何でも出入りしています。ネズミも、私の食物や、衛生面で害がなければ、べつに居てくれても構わない、というように、...ウーン、認識のシフトをすべきなのか、どうなんでしょうね?
すぐには拒絶反応を出せずにいる自分がいる、ということなんです。
まあ、いずれ、何らかの学びを私に残して、どうにかなってくれるのではないでしょうか??
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