2023年9月20日改訂(ご注意:最新記事は文末に追記で記載 )
以下には、血管プラークの増減と、摂取した食品との関係を緻密に調べて、その結果に基づき、動脈硬化(プラーク)を治すためのRAP食(後述)を完成の域まで高めるに至った15年間の試行錯誤の経緯が書かれています。なお、2018年4月20日発行の書籍「脳梗塞・心筋梗塞・高血圧は油が原因 動脈硬化は自分で治せる」(幻冬舎)に判りやすく解説しています。
血管にプラークが溜まっていない人(私の基準でレベル:0~1の方)は今まで通りでかまいません。レベル:2の方は注意する必要があります。
特にレベル3~4の方・糖尿病・大腸ガン・前立腺ガンの方・その他の動脈硬化関連疾患(サイトの別項目参照)の方は以下の事柄を少なくとも2年間はお続けください。その後はそのような食習慣が当たり前に感じます。プラークレベルの詳細は(動脈硬化の未来塾 31)へ。
この食事療法は動脈硬化改善・治療および予防、更にすでに脳梗塞・心筋梗塞になられた方や認知症の傾向がある方への食事療法とお考え下さい。頸動脈プラークが肥厚している人は認知症になりやすい(Wendell CR et al.: Stroke 2012;43(12))との一流雑誌で報告有り・・つまり・・この食事療法は・・認知症予防の食事療法でもあり・・・血管病全ての予防・治療に効果が期待できます。
この食事療法には、エパデールSなどの病院処方でいただくEPA製剤(魚油ではなく純度98%以上のEPA)の服用がお勧めです。なお、EPA+DHA製剤であるロトリガ(2g)1Pでも抗血小板作用(血液サラサラ効果)・プラーク退縮に大差ありませんので心配無用です。LDLを下げるスタチン製剤はお勧めしていません(理由のエビデンスはサイトの各所に掲載)
なお、当院へ受診された脳梗塞・心筋梗塞後の方や血管プラークの改善がみられない方・レベル4の方へは、以下の文面よりもっと厳しい文書をお渡しして指導を行っております。
「3~4ヶ月の精進で一生の五体満足への展望が得られます。努力しましょう、するしかない」
**フライ物・揚げ物・脂身類・油炒め類**
1)ギョウザの中身は脂身&肉です。 野菜だけの餃子でもフライにせず水餃子で。
B級グルメで人気の餃子ですが・・意外な落とし穴があります。
2008年度の餃子消費量の上位10県の内の4県は、2010年度の大動脈瘤破裂(女性)での県別死亡ランキングの上位10県にランクインしていますが(当サイトに紹介)、偶然なら凄い確率です。
2)亜麻仁油・エゴマ油・ココナッツオイル・米油・ゴマ油・オリーブ油など、レベル2~4の方は、プラークが改善しない・・または悪化しますので・・生の使用でも控えましょう。酸化してもしていなくても、頻回の摂取は危険です(後述)。
(ふりかけゴマ・ゴマ豆腐のゴマ・生のオリーブ油などは、レベル0~1の方は普通に可です)
3)コロッケ・天ぷら・から揚げなどの衣は控える。(劣化・酸化脂質を多く含む)
4)揚げ物・油炒めは極力控えましょう。
5)加熱調理時のベーコン・食用油など(脂身、全ての食用油)での味付けは控えましょう。油なしで焦げ付かないフライパンが必須です。
メモ:油を使わないフライ調理器具がありますが、たまに作る子供の弁当用ならいいでしょうが、50過ぎの大人がフライ物をわざわざ食べる必要はないでしょう。脂肪成分は少なくはなりますが、ゼロにはなりません。また、子供だからこそ揚げ物を好きにさせないこと・・が・子どもの将来のためです。
親やお爺さんが食べていると子どもはその食品を欲しがります(生き物の生きる術として)。
また、食習慣で揚げ物・油炒め食品・脂身類などの味や、その食感を快感に思っていた自分の脳細胞を教育する意味合いからも、頸動脈にプラークが肥厚・堆積している人も、していない人も、子供ならなおさら、そのような食品を"好む脳"にさせないことが肝要です。・・頚動脈エコーでは動脈硬化の3~4割程度しか判定出来ず、健診の採血結果では動脈硬化の程度をほとんど判定出来ない・・のです。「君子危うきに近寄らず」