綱渡りの情報衛星4基体制…1基は寿命超え運用
読売新聞 1月27日(日)20時47分配信
情報収集衛星「レーダー4号機」の打ち上げ成功で、日本の安全保障を支える「宇宙からの監視網」がようやく完成するが、この監視網を維持していくには課題も多い。
今回の打ち上げ前、すでに軌道上では光学3基、レーダー1基が運用されていた。このうち光学1基は設計寿命の5年を1年以上超えており、いつ故障するか分からない。ほかの衛星も順次、寿命を迎えるため、定期的に衛星を更新しなければ監視網は手薄になっていく。
このため、衛星を宇宙まで運ぶH2Aロケットが重要になる。打ち上げ業務は2007年の13号機以降、宇宙航空研究開発機構から三菱重工業に移管され、今回で移管後10回連続の成功となった。事実上の偵察衛星という性格上、他国のロケットを使って打ち上げるわけにはいかず、今後も確実なロケット打ち上げを続けなければならない。
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