記憶のすり替え実験成功=遺伝子操作マウスで―仕組み解明に期待・利根川教授ら
時事通信 7月26日(金)8時57分配信
遺伝子操作マウスを使い、安全な環境だった飼育箱の記憶を危険な箱の記憶にすり替える実験に、米マサチューセッツ工科大教授と理化学研究所脳科学総合研究センター長を兼任する利根川進博士らが成功した。論文は26日付の米科学誌サイエンスに発表された。
この実験は人間ではできない。しかし、断片的な記憶を集めて再構成し、過去の事実を思い出す際、一部が変化して不正確になる仕組みを解明するのに役立つという。
利根川教授らは以前、学習や記憶を担う脳神経細胞群に光ファイバーを使って光を照射すると、活性化して記憶を思い出すマウスを遺伝子操作で生み出していた。
今回の実験では、この遺伝子操作マウスをまず安全な箱に入れて、環境を覚えさせた。次に危険な箱に移し、脳神経細胞群に光を当てて安全な箱の記憶を思い出せると同時に足に軽い電気ショックを与えると、安全な箱の記憶が危険な箱の記憶にすり替わった。
その後、安全な箱に戻しても、マウスは危険な箱だと思い込んで、恐怖で身をすくめる反応を示した。
利根川教授は1987年、免疫の仕組みの解明でノーベル医学生理学賞を受賞し、その後は脳科学の研究で業績を上げている。
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