地殻の電気状態、直前に急変=1999年のトルコ大地震―東工大など観測
時事通信 7月7日(日)16時8分配信
トルコ北西部で1999年8月、1万7000人超の死者を出した大地震(マグニチュード7.6)について、震源付近の地下3~6キロの電気抵抗が本震約20分前に急に大きく低下していたことが分かった。本震の前段階のゆっくりとした滑りか前震を示す可能性が高いという。
東京工業大と京都大、イスタンブール大などの国際研究チームが1980年代から地震予知を目指し、北アナトリアの震源となった断層付近で地殻内の電気抵抗を観測し続けた成果。東工大の本蔵義守特任教授らが長年解析したデータがまとまり、論文が英科学誌ネイチャー・コミュニケーションズに発表された。
電気抵抗の低下は、地殻内の岩石の隙間にある水が前震などで流動的となり、電気が流れやすくなって起きたと推定される。本蔵さんは「予想して観測を続けていたが、本当に起こったので驚いた」と話した。
本蔵さんによると、この電気抵抗で前震などを捉える方法は、日本では観測データのノイズが大きいので難しい。また、この方法で直前予知が可能だとしても、震源にごく近い場所で観測し続ける必要があり、実用的ではない。
日本では気象庁が東海地震の前兆現象を捉えるため、微小な地震や地殻変動などの観測を続けているが、予知は不可能との意見も多い。政府の地震調査委員長を務める本蔵さんは「防災の観点からは、何か異常なことが起きていると分かった場合、注意を呼び掛けるのには使えるのではないか」と話している。
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