感覚神経、骨の再生促す=骨粗しょう症薬に期待―慶応大
時事通信 5月6日(月)2時8分配信
痛みや熱さを伝える感覚神経が骨の中に入り込み、骨の再生を促していることが分かったと、竹田秀慶応大特任准教授らの研究チームが5日付の英医学誌ネイチャー電子版に発表した。
骨の強度が低下し骨折の危険が高まる骨粗しょう症の治療薬開発に結び付くことが期待されるという。
研究チームはマウスの実験で、神経の伸長に関わるたんぱく質「セマフォリン3A」を作れなくする操作を加えると、骨の細胞には異常がないのに、骨密度が低下して骨粗しょう症のような状態になることを突き止めた。骨に穴を開けたとき再生する力も40%低下していた。
また、通常のマウスでは骨の中に多くの感覚神経が入り込んでいるのに、このマウスは入り込む量が75~80%も減っていることを発見。他の実験でも感覚神経と骨の再生の関連を示す結果が得られたため、神経の入り込みが減ったことが原因で、骨の再生が妨げられたと判断した。
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