NOSTALGIA/郷愁

団塊世代の日記
Nat King Cole の TOO YOUNG を
しみじみ聞ける世代のBLOGです。

中国(5)

2010年01月02日 | 旅行/海外
パスポートを取られた。

皆さんは旅行するとき貴重品はどこに入れておきますか。とにかく下りのエスカレータには気をつけましょう。
 
 広東省地区の中国に行くときは、香港を経由するので香港もかなり歩き回りました。最初のうちは、常に身の回りのものに気をつけて行動していましたが、回を重ねるごとに気がゆるみ、ついにパスポートを取られてしまった。
 それは、中国からの帰りの船で香港の碼頭港に着き、入国手続きを終えて外に出たときです。ショルダーバックのチャックが開いているのに気がつき、不思議に思って中を見るとパスポートと航空券が入ったサブバックがない。真っ青になったのは言うまでもありません。幸い財布は別の所に入れてあったので難を逃れた。そう言えば、先ほど下りのエスカレータで降りる間際、前の人が新聞を落として立ち止まったとき私の後ろの人が私にぶつかったことを思い出した。たぶんこのとき取られたのだろう。早速交番に行き事情を話して調書を書いてもらった。ただこの日は金曜日で、すでに18時を過ぎていて領事館は終わっていた。そして旅券の手続きは月曜日でないとやらないと言う。土日の予定をキャンセルしてひたすら月曜日を待った。
 月曜の朝、会社の同僚を保証人として一緒に領事館に行くと私と同じようにパスポートを紛失した人が大勢来ていた。盗難例が掲示されていたので見ると場所は違ったが下りのエスカレータでバックから抜き取られた例があった。ニヤッとした。
 とにかく無事、日本に帰れるだけのパスポートを作ってもらえた。そしてその日の飛行機で日本に帰ることができた。
 日本に戻って4ヶ月ほどして紛失した航空券の払い戻しの連絡が来た。使われていなかったのだ。しかし自分のパスポートがもし不正に使われていたらと思うと有効期限の切れる時まで心配の日が続いた。

 私には苦い経験でしたが、それからはパスポート、航空券、財布の仕舞い方には人一倍気を遣うようになりました。
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中国(4)

2010年01月02日 | 旅行/海外
国境を歩いて渡る。

 香港の近くにカジノで有名なマカオがあります。このマカオへは普通、香港から船で渡ります。
 私が、最初に中国に出張した所は「珠海」でした。珠海にも多くの日系企業が進出しています。で、出張期間中、休みがあったので、マカオに行きました。マカオは滞在していたホテルから歩いて30分ほどで行けます。
 今まで、国境を渡るときは、飛行機とか船や車でしたが、このとき歩いて国境を渡ったことは、私にとって不思議な体験でした。
 中国側にいると、マカオに遊びに行くというのは、ちょうどディズニーランドに遊びに行くような感じです。そのマカオに歩いていくのです。勿論、入国手続きはするのですが、歩きながら国境に入り、そして出ていく。更に入国にはお金はいりません。ディズニーランドは入園料がかかります。マカオではカジノはしませんでしたが(ジーパン姿でTシャツの中国人スタイルだったからできなかった)、一応観光名所を歩き回ってまた中国に戻りました。ちょっと経験がないとわからないかもしれませんが、パスポート一つで手軽によその国に歩いて行って帰ってくるのは、やはり奇妙な気持ちでした。
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中国(3)

2010年01月02日 | 旅行/海外
ご存知のように、香港では広東語が話されています。
 広東語は、中国では広東省の人が多く話しているのですが、広東省にあっても比較的新しい都市である、深センとか珠海などでは、広東省以外の農村から来た若者が多いため標準語(マンダリン/北京語)を話している人もいます。そういった都市では広東語を話さないとよそ者だと思われバカにされると誰かに聞いたことがあります。(ちなみに広東語と北京語は同じ中国語といっても全く別のことばです。広東語を話す香港人は、標準語はわからないと言います。でも最近は、香港が中国に返還されたので標準語教育に力を入れていると聞きます)
 よく、中国では漢字を使っているから筆談で話が通じると言われる。それで私も初めは、中国語を覚えず(‘謝謝’‘再見’とか麻雀ことばを知る程度)行ったがなかなか意志が通じなく困った。漢字も簡体文字で理解できないこともあった。そこで急遽半年ほどNHKの中国語講座を聞いた。それで得たものは、意味はわからなくても、まず彼らが広東語で話しているのか、標準語を話しているのかがわかったこと。店で何とか買い物ができたこと。そしてモーニングコールを電話で頼めたこと。(ただ中国語で話して通じるか確かめたかっただけで、このとき、指定した時間に電話が鳴ったときは本当にうれしかった)
 やはり海外に行くときは、そこの国のことばを多少でも知っているか知らないかで味わいは全く変わってきます。

中国(2)

2010年01月02日 | 旅行/海外
中国の町中は騒がしい。

 町中から離れると牧歌的な風景が広がるが、町中は人が多く、騒がしい。その一つが車のクラクション。車に乗ると、ひっきりなしにクラクションを鳴らす。人影を見ればとにかくクラクション。最初どうしてこんなに鳴らすのか理解できなかったが、しばらく滞在していてわかってきた。中国では、車優先。日本みたいに歩行者優先なんて言葉はない。人がいても、クラクションを鳴らしてどけどけという感じ。また、人も信号を守らないし、車道を平気で横切る。だから広い車道を渡りきれないでセンターラインに立ち止まっている人が結構いる。そしてとにかく人が多い。人通りは夜の10時をすぎても変わらない。
 騒がしい原因としてもう一つ、密集しているアパートからは、開け放った窓から、ラジオやテレビの音が大きく漏れてくる。そして、あの広東語のしゃべる声も大きい。中国人が小さな声で話すなんて考えられない。でも、こういった騒々しさは生活感が出ていて私は好きで、夕食後よく買い物しながら街を歩き回ったものです。
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中国(1)

2010年01月02日 | 旅行/海外
 私は、自分の日常の世界から違ったものを見ることが好きです。旅行が好きなのはそのためです。勿論自分で出かけることが多いのですが、出張で国内、海外に行ったときも時間さえあればいろいろ見ようと歩き回ります。
 8年ほど前、よく出張で香港、中国に出かけていました。中国と言っても香港に隣接する、珠海、中山、深セン、広州といった所ですが、私にはなぜか中国は郷愁を感じる所なのです。
 最初、中国に行ったのは、それから更に12,3年ほどさかのぼった頃です。まだ文化大革命の後遺症が残る頃で、日本人を見る目も違っていました。旅行は香港から列車で広州まで行き、そこから仏山まで車で行くというものでした。途中深センは今のような都会ではなく、まだ道路が整備されている状態だったのを覚えています。そのほかにも道路が整備されていなく橋も工事途中でそのままになっているところもありました。広州一帯は珠江三角州があって、当時は何ヶ所か川幅の広い川が道を分断していました。そういった所では、車は長蛇の列でフェリーを待っているのですが、私たちの乗った車は外国人が乗っていると言うことで優先してフェリーに乗れました。
 車窓から見る中国の風景は本当に素朴で、道を歩く人たち、水田で働く人たちの姿は、何か昔にタイムスリップした感じでした。
<続く>