日米戦争の最初の天王山は、ミッドウェー海戦であることは戦史を多少とも知った人には常識であろう。その海戦に惨敗した指揮官の南雲中将を連合艦隊司令長官の山本五十六は更迭しなかった。真珠湾の奇襲を許した、キンメルを更迭した米海軍と比べ、戦後の史家は批判してやまない。
当然であろう。乾坤一擲の闘いに敗れた指揮官は、責任を取らなければ、後任の指揮官の決意がゆるむ。これと北京オリンピックで惨敗した、星野監督と比較したい。敗戦にもかかわらず、読売新聞の渡辺オーナーはWBCの監督にも星野氏を使いたいと発言した。
これは世論の批判にあって撤回されたが、情におぼれて責任追及を怠ったという点では共通する。多くの人たちは過去の歴史に関すると、敗戦の指揮官は更迭すべきと主張するが、現実に敗軍の将たる星野氏を見るとつい情にほだされる。
星野氏のWBC監督反対の先鋒はスポーツ新聞であった。同様に、二百三高地攻略に難渋した、日露戦争の乃木将軍の実家は投石の嵐にあった。なまじの偉い人より、庶民の声は本質を見抜いて厳しい。
むろんオリンピックメンバーに不充分な点があったことで、星野氏にも大いに同情の余地がある。しかし二度とない、北京オリンピックに惨敗したのは事実である。指揮官が責任をとらなくて責任をとれる人はいない。
ちなみに航空艦隊を失った南雲中将は、サイパンの戦いで戦死した。自決とも、切込みで戦死したとも伝えられるが、最後の責任をとって戦死した事は、南雲中将の名誉のために申し添える。
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