毎日のできごとの反省

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MiG21PD(固定脚 !! のMiG)

2020-05-04 13:45:08 | プラモコーナー

 さて、このプラモ、キットにはE-7PDと書いていあるが、資料(*)には、MiG-21PDと書いてあるので、そちらの方が一般的だと思われる。何とin actionシリーズの写真説明にはMiG-21DPと書かれているがこれは誤記だろう。ともかく箱絵のように、MiG-21にリフトエンジンをつけて短距離離着陸(STOL)をできるようにした実験機である。

 ややこしい構造のはずなのに、特に操縦席など全般に部品点数は少ないし、すぐ組み立てられる。元々、他のMiG-21のキットに比べると、大雑把なので、気楽に作れるのです。ただし、細かいエアスクープはしっかり沢山ついています。主翼も水平尾翼も、ピッタリ合って、パテ要らず。それで出上がったのがこの姿。MiG-21PFMの胴体を延長して二基のリフトエンジンを装着したものである。MiG-21はバリエーションはやたらに多いは、NATOのコードネームはあるはで、PFMといってもピンとくる人は少ないのですが、初期型のワンピースの一体型キャノピーから、二分割で横開きになった、初のタイプで、MiG-21の中期くらいの型と思えばいいのでしょうか。

 上の写真が上面から見たもの。二基のリフトエンジンがやや前傾して装備されているのがわかる。全体はジュラルミンカラーだが、クレオスのC8シルバーにC1白を混ぜてそれらしく、さらにシルバーは剥がれやすいので定着用にC46光沢クリヤーを混ぜたものを使った。従って、艶あり状態なので、デカール貼りにも向いている。

これが下面の姿。他のMiG-21と違い、機首あたりから胴体の両脇に意味不明なパイプが出ているのが見える。このパイプ、途中で広がっているから、胴体の幅も広がっているのが分かる。リフトエンジンをつけたせいである。下の写真はリフトエンジン部のアップ。両側に見えるのが脚収用孔であるが、不思議に思った。MiGに普通見られる、胴体の主車輪の収容孔がないのである。あわてて資料を読むと、この機体は固定脚(;^_^Aなのだそうである。

 ようするに胴体中央にリフトエンジンが置かれたために、機首から来る空気のダクトが外に追いやられて、車輪の収容スペースがなくなったのである。だから固定脚。元々がマッハ2出たMiG-21がおそらくは、音速を越えることもできない、のろまになってしまったのである。実験機だから仕方はないが、これでは永遠に実用機にはならないことは一目瞭然である。ちなみに下面のリフトエンジンには、導風板が「すのこ」のようにかぶさるので完成すると見えない。

 このキット、簡単に組み立てられると思ったら、妙なネックがあって頭を抱えた。箱絵の前車輪の少し前に変な形のセンサーらしきものがついている。このパーツ、長さは1cm余だが厚さ0.5mmくらいしかないし、接着用のピンもない。これを胴体に接着するのは無理なので、普通なら穴を開けて真鍮棒を埋めこむのたが、小生の技術では薄くて穴なんか開けられはしない。通常型のMiG-21にはないものだから、いっそ無視しようと思ったが、気付いてしまったら、妙に気になり手抜きはできない。

 それで考えたのが下の写真のように、やすりで溝を切って、0.4mmの真鍮棒を突っ込んでゼリー状瞬間接着剤で固定した。それでは汚いのでサンドペーパーで削ると、溝がうまいこと埋まって、穴を開けて入れたのと変わりはない、という訳である。この取り付けを最後の仕上げに残すことにして他の工作を再開したのである。

 それでは今日はこれでお終い。

*SOVIET X-PLANES・Motorbooks International社刊 箱絵はこの本の写真のコピーとみられる。この本はプロペラ機からジェット機までの幅広い、ソ連珍機全集というべきもので、ソ連機嫌いの人を除く飛行機マニアに推薦できる貴重本です。今は無き銀座の西山洋書で買ったので、今はどこに行ったら買えるでしょう。

 他にはin actionシリーズのAircraft Number 131号に写真と写真説明があるが参考にはならない。


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