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JB-2 MAC 1/72
御覧になって分かるように、ドイツのV-1ミサイルの、米空軍による、ほぼ完全なデッドコピー品です。小型でパーツ数も少ないので、キットの組み立てに何の問題はありません。それよりこの機体を紹介したのは、戦史的意味からです。
米軍が終戦までにこの機体を大量生産したのは、主として対日戦への実戦投入のためでした。使用する前に終戦になってしまったのですが、もし、日本本土上陸作戦が行われていたら、間違いなく、使用されたしろものです。
キットはブースターロケット使用のレール発射式のものですから、地上からはもちろん、船舶上からも容易に発射できます。弾頭850kg程度で、戦艦の砲弾と同程度の破壊力で、デッドコピーとは言え、航続距離は250kmから400kmへと遥かに向上していますから、上陸前に大量に打ちこめば効果は絶大だったのに違いありません。
しかも無人機で、コストも安く撃墜されても、艦上機のようにパイロット喪失のリスクもありません。いや既に、700km/hを超える本機を日本には撃墜できるような戦闘機も対空砲火も無かったでしょう。考えるだに恐ろしい兵器を米軍は投入しようとしていたのです。それも敵側のドイツ製兵器のデッドコピーという安直な方法で。