毎日のできごとの反省

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Bf109K-14(プラモのタブー)

2019-12-10 20:12:30 | プラモコーナー

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AZModelの1/72のBf109K-14である。特段に組み立てに難はなく、ドイツ空軍特有のインクスポット迷彩がないので、塗装も比較的樂である。K-14は最終生産型で、ごく初期型以外はずっと3枚プロペラであったが、最後のK-14だけが、4枚プロペラを使用しているのが、売りである。少数ながら実戦に参加したとか、4枚プロペラの109を見たパイロットの証言がないとか、謎につつまれた機体である。塗装は301機撃墜の超エースの、ゲルハルト・バクホルンを擬したものである。

 

 ところで下の写真は、機体に貼るデカールであるが、何かお分かりだろうか。ナチス党のマークを示すハーケンクロイツを二つに切断したもので、垂直尾翼に接着するとき、二枚を合わせて、ハーケンクロイツになるという仕組みである。多分20年位前からだろうか、プラモでナチスの象徴たる、ハーケンクロイツが忌避されるようになった結果、デカールがこんなに面倒な仕掛けになったのである。それどころか、プラモの箱絵には、実際にはあるべきハーケンクロイツが描かれていないものばかりになった。

ナチスの非人道的行為は、いまだに追及されつつある。この奇妙なデカールはその一環なのであろう。不思議なことに戦後長い間、フランス製のプラモですら、箱絵には堂々とハーケンクロイツが描かれていて、タブーがきつくなったのは最近になってのことだ、ということである。このことは、慰安婦問題などが、戦後長い間問題にもされていなかったのに、近年「慰安婦像」なるものが設置されるなどの騒ぎになっているのと、軌を一にするように思われる。不気味な時代になったものである。

 

 

下の写真はロールスロイスケストレルを装備した、Bf109の試作一号機のプラモで、試作のコンペは昭和8年に始められたから、後の96式艦戦となる9試単戦より早いから驚きである。K-14型といかに違うことか。最初の量産機のA型は離昇出力610馬力(最大速度460km/h)であり、最終型のK-14では緊急出力で2000馬力を出している(最大速度710km/h)。

 ちなみに零戦11型は離昇出力920馬力(最大速度533km/h)で実戦化しなかった64型ですら、離昇出力1560馬力(最大速572km/h)にとどまる。この性能向上にかける努力は零戦のはるかに及ぶところではない。しかも、Bf109は実用戦闘機で初めて、低翼単葉引込み脚、密閉風防、全金属構造と言う、近代レシプロ戦闘機の嚆矢だったのである。

 

 


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