しばらくブログ更新してませんでしたが、
相変わらず天気がダメダメで全く撮影できてません
それで、処理する画像がないので過去画像を処理し直したりしてたんですが、
ふと思い付いてDOBで撮影したM31の画像にハッブルの変光星が写って
いないか調べてみました。
(一角獣座のハッブルの変光星雲ではないですよ・・・まぎらわしいですが)
これはエドウィン・ハッブルが1923年にウイルソン山の100インチ
(2.5m)望遠鏡で撮影した当時の画像です。
右上の方のVAR!と書いてある左側の2本の直線の間にある星が
ハッブルがアンドロメダ銀河に発見したセファイド変光星です。
(この画像だとあるんだかないんだかよくわかりませんが・・・)
セファイド変光星は一定周期で変光する脈動変光星ですが、
変光周期と絶対光度に相関があるため、変光周期がわかれば
絶対光度が決まります。なので絶対光度と実際に見えている光度を
比較すればアンドロメダ銀河までの距離が計算できます。
(天体の明るさは距離の2乗に反比例するので)
ハッブルが推定したアンドロメダ銀河までの距離は約90万光年でした。
現在知られている約250万光年とは少々誤差が大きいですが、それでも
アンドロメダ銀河が我々の銀河系の外にある天体であることは明確ですね。
誤差の原因は種族Iとよばれる金属の少ない星と種族IIとよばれる金属の多い星では、
周期光度関係が異なることや、星間物質によって星が減光していることが
当時はよく分かっていなかったからとのこと。
というような前置きはこのくらいにして
さっそく自分がDOBで撮影したアンドロメダ銀河の画像にこの変光星が
写っているか探してみましょう。画像は2020年に撮影したこの画像です。
(今回再処理したもの)
M31 アンドロメダ銀河中心部
L : Skywatcher DOB GOTO 12' F5 coma corrector
EOS 6D HKIR ISO10000 153 × 15sec
RGB: KENKO MILTOL 400mm F6.7 BORG Multi flattener 1.08
ASI294MC PRO gain150 -10℃
ZWO UV-IR cut filter 32×180sec , IDAS NB4-PM 20×300sec
TAKAHASHI 90S
これを中心付近を少し拡大してトリミング後、星が見やすいように
(&雰囲気を出すために)モノクロにして反転しました。
モノクロ反転画像
ただ一番最初のハッブルが撮影した写真では
いまいち星の位置がよくわかりません・・・。
そこでWEBで調べてみたところ以下の手がかりをみつけました。
(同じようなことを考えてる人はいますねーやっぱり!)
ハッブル宇宙望遠鏡で撮影したハッブルの変光星の画像も見つけました
ということでサイトにある画像や↑のハッブル宇宙望遠鏡の画像を頼りに
星をたどっていったところ
見つけました!!
ハッブルがM31で見つけたセファイド変光星
(黄色い線の先の星です)
拡大
ハッブルが書いたのと同じ文字を書き込んでみました
こんな周りに星がワラワラある中でこんな小さな星が変光しているか
どうかを確認して観測するなんて・・・、しかも100インチ望遠鏡とは
いえ乾板写真でやるなんて信じられません。
現代なら12インチ+デジタルカメラでイケちゃいます。
ガスが渦を巻いている様子の描写も段違いです。
なんて得意げに書いてみましたが、参考にさせてもらった↑のリンク先の
画像はなんと6インチRCで撮影とあります・・・。
ハッブルが撮影したのが1923年なので来年で100年目になりますが、
この間のカメラの進歩はすごいですね。
(というかデジタル化後が凄いということか)
しかし、モノクロ化して反転するとなんだか
アカデミックというか学術写真みたいになって
萌えますね~。
ということでM31の端の方もやってみました。
うーんカッコ良し!