この半年間は天体観望から離れていた。
その大きな理由はChatGPTだった。サービスが公開されて以来、使えば使うほどのめり込んでいく自分がわかった。
インターネットの黎明期にも同様の体験をした記憶がある。
今までPCでの検索や調べものといえばGoogle中心だったが、今はメインがChatGPTに代わりつつある。全てに移行できない理由は、そのDBの古さと、検索カテゴリーが限られているということだが、AI機能はそれだけに留まらない。
そんな中、Microsoftが昨日(2023年5月23日)WindowsにAI機能を搭載するというアナウンスを発表した。
AIによる支援機能を「Copilot(副操縦士)」と称してOSに搭載。バックグラウンドに存在するDBはBing経由でChatGPT以上に最新情報を取り込むという。
これが何を意味するか。今まではChatGPTなどAi機能を使う場合は、確固たる意志を持ってサイトにアクセスしていた。それが自分のPCに存在するようになる。買い物する時にわざわざお店に行っていたものが、自宅に宅配サービスマンが常駐してくれる。
確かにこのアシスタント機能は便利だが、一方オーダーすることにより個人データはMicrosftが収集するBigDataに取り込まれていく。
最新DBがBingのクローラー経由で取り込まれ、Copilot経由では最新BigDataとして成長を続ける。
Dominant OSと検索エンジン(クローラー)両方を所有するMSとGoogleが一歩抜きん出て、その後にApple、Amazon、MetaなどBigData所有社が続き、熾烈な競争が繰り広げられている。イーロン・マスクもBigData収集ツールとしてTwitterを買収し、このレースに加わろうとしている。
さて、ChatGPTを使っていると、非常に優秀なアシスタントがそばにいる錯覚にとらわれる。ある時は優秀なアシスタント、あるいは従順な執事。使い込んでいくと益々こちらの意向を汲み取り学習もしてくれる。
時にはかわいいペットのようにも感じられるが、私にはスティーブンスピルバーグの映画”グレムリン”を想起させる。一定の環境下では非常にかわいい平和的な生き物が、別の環境になった途端、凶暴で人類に牙を向き、全てを破壊してしまう。
映画は無事グレムリンを葬りハッピーエンドで終わるが、AIの未来はどうだろう。
Singularityのタイミングは予想以上に早くやってくるかもしれない。
オリオン座ベテルギウスの超新星爆発がいつ起きてもおかしくない状況に似ている。