H's monologue

動き始めた未来の地図は君の中にある

使命の道に怖れなく どれほどの闇が覆い尽くそうと
信じた道を歩こう

新年のお年玉

2019-01-08 | Quotation

新年早々に,ある先生からからお年玉が届きました。以前にDr. Herb Fredの本を教えてくれた教え子の一人からです。PubMedでDr.Fredの著作を探して印刷してくれた論文の束ですが,それはまるでDr.Fredの著作集のようなものでした。その中でみつけた一枚のコピーにあったものです。ある本の扉かなにかに載っていたもののようですが,素晴らしいので思わず元の本を探して注文してしまいました。以下,拙訳です。


<Herb Fredの日々の戒め>

1) すべての患者は興味深い,しかしすべての医師がそれに興味を持つわけではない

2) 誰でも治療することはできる,しかし誰もが診断できるわけではない

3) スプーンで与えられた知識は,次に排便したときに排泄されてしまう。しかし,自ら得た知識は留まる

4) ある医師は同じ過ちを何度も何度も繰り返す。そして,それを「経験」と呼ぶ

5) 常識は,まれなことである

6) 標準治療は,標準以下である

7) 正直に勝る防御はない

8) 決してあなた自身の標準のレベルを下げたり,自分の原則を曲げたり,あなた自身の誠実さを売り飛ばすな

9) 考えることは痛みを伴い,時間がかかり,困難なことである。それが多くの人が避ける理由である

10)医学を学ぶために必要なすべてのこと。それは患者,医学図書館,そしてあなたよりも医学のことをよく知っている誰かである。そして,患者が訴えたり,示した個々の事柄について読むに従って,さらにそれについて「新たに」読むべきことが明らかになる。そうしてあなたの知識は次第に増えてゆくだろう。しかし,あなたの教育のための旅は決して終わることはないのだ



どれも頷くことばかりですが,3)4)なんて最高ですね。Sapiraよりも毒舌かも。6)は以前,ある先生がおっしゃっていてなるほどと頷いた「ガイドラインは三流の治療を二流にするが,一流を二流にしてしまう」にちょっと通ずる気がします。最後の10)はSir William Oslerの,医師が学び続けるために必要な三つのこと(ノートブックと図書館と5年に一度の脳の塵払い)を思い出します。
いずれのコトバも,私達にとって痛いところを突いていますね。痛みを伴っても,時間がかかっても,考えることを止めるべきではありません。自戒を込めて,心して自らの教育の旅を続けねばならないと思います。
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