今、外国人のお客さんでマスクをつけている人は稀です。満席のバス車内でも西洋系の人はほとんど着けていないです。
東南アジアの国々、例えばシンガポール、マレーシア、インドネシアから来た人やアジア系アメリカ人、オーストラリア人の人達のマスク着用率は結構高いです。
行く先々で見かける通訳ガイドの方のマスク着用率も高いです。同僚もほぼ100%着けています。
私は昨年末のツアーこそつけてガイドしましたが今年にはいってからは着けてないです。
特別にマスクが嫌いというわけではありませんが、ほとんどのお客さんが着けてないことに対する「配慮」ですかね。ツアーが終わって帰りの満員電車の中とかでは「配慮」して着けていました。
あと、マスクを着けたままガイディングすると声がこもってお客さんが聴こえずらくなるということもありますし、そもそも喋りにくいです。
マスクを着けている同僚に聞くと皆さん不安だといいます。その気持ちは分かります。でもクルーズのお客さんとかで80歳をとうに過ぎているような高齢な方すら着けてない横でガイドがマスクを着けているのはどうなのかなあ?とは個人的には思っています。
「何で日本人は(未だに)マスクを着けているの?」
という質問も出てくるようになってきました(それこそコロナ以前は定番の質問でしたが)。
そういう時はまず
「(日本人は)用心深い傾向にある」
「この季節は花粉症に苦しむ人たちがとても多い」
と説明しています。
「(自分の身を守る以上に)他人に配慮しているから」
と言いたいところですが、そう言ってしまうとマスクを着けていない外国人のお客さんは配慮が足りないと言っていることになるのでそれはちょっと言えません。
「日本人は大多数の人がやっていることに従う、というより安心する傾向にある」
と、言うこともあります。
朝のラッシュアワーで新橋とかをバスで通ると
「この辺には学校があるのか?」
と聞かれることがよくあります。
歩道を歩く多数のサラリーマンやOL(死語?)の人々が皆、同じような色のスーツと白いシャツ、地味なネクタイを着けているのを見て、学生の制服だと思ってしまうらしいです(あんなにお腹が出て髪の毛がない学生があなた方の国にいますか?と言うとドッとウケます)。
そういうのを引き合いに出し、
皆同じ格好をする、行動をすることに安心し、人と違うということに対し強い不安を感じる人すらいる。
と説明するとみなさん不思議そうな顔をしながらも何となく「神秘的(ミステリアス)な日本のことだから」と理解してくれているように感じます(その反動故、日本の若い子のファッションがぶっ飛んでいたり、他ではみられない独特な文化、風習が生まれやすい傾向にあるともと説明することがあります)。
新学期が始まり、富士山周辺や箱根では日本人より圧倒的に外国人旅行者の方が多いです。平日の大涌谷なんて9割以上は外国人旅行者で占められているのではなのではないでしょうか。
大涌谷の黒たまご館の入り口に
「マスクを着用してください」
と日本語のみで書かれた大きな看板が掲げられています。その横をマスクをしていない外国人旅行者が通り過ぎて行きます。なかなかシュールな光景ですが、いろんな意味で
"This is Japan!"
なのだとも思いました。
大涌谷は9割以上外国人旅行者が占めていると書きましたが、スバルライン五合目は98%以上は外国人だという印象です。今年は五合目までの道が開通したのが異様に早いと小御嶽神社の宮司さんも驚いていました。それから御朱印が300円から500円に値上がりしたことを申し訳なさそうに告げられました。