15日は5月に亡くなった母のお墓参りをしてきました。
8年前に父が亡くなってからは、夏休みの間の1日は実家のお墓参りをすることにしています。
お墓は実家の近くなので、その後実家に寄りました。
以前から弟夫婦に母の服や着物など、使えるものを整理して持っていって欲しいと言われていました。
弟夫婦は母の葬儀以来、母の部屋にはお線香をあげに入るだけで、そのほかのものは何もいじっていないとのことでした。
みんなで母の部屋に入り、鏡台や箪笥などを開けてみました。
でも、母の着る物と言っても私と母の体型は全く違うので、身体に合うものなどありません。
趣味も全然違います。
それで、私はちょっと気になっていたこと言ってみました。
母は、若い頃オパールの指輪を買いました。
当時は稼業も順調な時期で羽振りが良かったのだと思います。
親戚に宝石関係の仕事をしている人間がいたせいもあり、母は当時いろいろな指輪を購入していました。
その中でも特に母が気に入っていたのがオパールの指輪でした。
他にも指輪はあったのに、外出の時はいつもそのオパールの指輪をはめていました。
その指輪は、石ばかり大きくてデザインは何の変哲もない楕円形のものです。
私が結婚してからも、たまにそのオパールの指輪を出してきては、
「私が死んだらこの指輪をあげるからね。」
と言っていました。
何度かそんな事を言われたとき、私は、
「お母さんは、いつも”死んだらあげる”と言うけど、死んだ人がどうしてそんなことができるの?」
と言いました。
母は初めて気がついたように、笑いながら
「そういえばそうねぇ。それじゃ、生きているうちにあげなくちゃね。」
と言いました。
私はたいして宝石には興味がなく、母もそのことは忘れてしまったのか、その話はそのままになりました。
なので、弟夫婦と一緒に母の持ち物の整理をしている時に、私はその事を弟に話してみました。
「生前、お母さんが私にオパールの指輪をくれると言っていたから、できればそのオパールの指輪を形見としてもらえればなぁと思っているの。」
と。
指輪は、母の桐の箪笥の扉を開けるとすぐに見つかりました。
他にも石のついた指輪がありました。
「そうそうこの指輪よ。」
と私がオパールの指輪を指差すと、弟は、
「指輪は全部持っていけば?」
と言います。
「私はたいして宝石に興味はないし、このオパールだけもらえば良いの。」
と言ったのですが、弟の奥さんも
「私も興味ないし、もらっても身につけることはないと思うから要らない。」
と言います。
母の指輪は、当時は値打ちがあったかもしれませんが、今私たちが装飾品として使うには形が古すぎです。
「このデザインじゃ、私も使う事はないと思うんだけどナ。」
と私が言うと、
「石や周りの金属には値打ちがあると思うから、作り変えれば良いよ。」
と弟は言いますけど、”作り変えるのにもお金がかかるでしょう”と思いながら、せっかく母が大事にしまっていた宝石だからと思い、それらの指輪をもらうことにしました。
その他、いろいろなものが出てきました。
鼈甲のブローチ、象牙の帯止め、黒真珠や金のネックレス。
ネックレスに関しては留め金の部分を見れば本物かどうかわかりますが、その他のものは本物かどうかわかりません。
次々と箪笥の扉から出てくるものを開ける度に弟は
「これ、本物なのかなぁ?」
などと言いながら箱を開けて並べます。
「桐の箱に入っているくらいだから本物なんじゃないの?」
と私。
弟の奥さんは、どれも興味がないらしく、
「お姉さん、みんな持っていってください。」
と言います。
それで、同じようなものが二つあるものは、弟の奥さんと一つづつ分けました。
それ以外のものはとりあえず私が持ち帰る事にしました。
オパールの指輪もその他の指輪も象牙の帯止めも・・今後、私が身に付けることはなく、私がいなくなったら息子に処分される運命になるだろうなと思いながら、我が家の箪笥の引き出しにしまいました。
8年前に父が亡くなってからは、夏休みの間の1日は実家のお墓参りをすることにしています。
お墓は実家の近くなので、その後実家に寄りました。
以前から弟夫婦に母の服や着物など、使えるものを整理して持っていって欲しいと言われていました。
弟夫婦は母の葬儀以来、母の部屋にはお線香をあげに入るだけで、そのほかのものは何もいじっていないとのことでした。
みんなで母の部屋に入り、鏡台や箪笥などを開けてみました。
でも、母の着る物と言っても私と母の体型は全く違うので、身体に合うものなどありません。
趣味も全然違います。
それで、私はちょっと気になっていたこと言ってみました。
母は、若い頃オパールの指輪を買いました。
当時は稼業も順調な時期で羽振りが良かったのだと思います。
親戚に宝石関係の仕事をしている人間がいたせいもあり、母は当時いろいろな指輪を購入していました。
その中でも特に母が気に入っていたのがオパールの指輪でした。
他にも指輪はあったのに、外出の時はいつもそのオパールの指輪をはめていました。
その指輪は、石ばかり大きくてデザインは何の変哲もない楕円形のものです。
私が結婚してからも、たまにそのオパールの指輪を出してきては、
「私が死んだらこの指輪をあげるからね。」
と言っていました。
何度かそんな事を言われたとき、私は、
「お母さんは、いつも”死んだらあげる”と言うけど、死んだ人がどうしてそんなことができるの?」
と言いました。
母は初めて気がついたように、笑いながら
「そういえばそうねぇ。それじゃ、生きているうちにあげなくちゃね。」
と言いました。
私はたいして宝石には興味がなく、母もそのことは忘れてしまったのか、その話はそのままになりました。
なので、弟夫婦と一緒に母の持ち物の整理をしている時に、私はその事を弟に話してみました。
「生前、お母さんが私にオパールの指輪をくれると言っていたから、できればそのオパールの指輪を形見としてもらえればなぁと思っているの。」
と。
指輪は、母の桐の箪笥の扉を開けるとすぐに見つかりました。
他にも石のついた指輪がありました。
「そうそうこの指輪よ。」
と私がオパールの指輪を指差すと、弟は、
「指輪は全部持っていけば?」
と言います。
「私はたいして宝石に興味はないし、このオパールだけもらえば良いの。」
と言ったのですが、弟の奥さんも
「私も興味ないし、もらっても身につけることはないと思うから要らない。」
と言います。
母の指輪は、当時は値打ちがあったかもしれませんが、今私たちが装飾品として使うには形が古すぎです。
「このデザインじゃ、私も使う事はないと思うんだけどナ。」
と私が言うと、
「石や周りの金属には値打ちがあると思うから、作り変えれば良いよ。」
と弟は言いますけど、”作り変えるのにもお金がかかるでしょう”と思いながら、せっかく母が大事にしまっていた宝石だからと思い、それらの指輪をもらうことにしました。
その他、いろいろなものが出てきました。
鼈甲のブローチ、象牙の帯止め、黒真珠や金のネックレス。
ネックレスに関しては留め金の部分を見れば本物かどうかわかりますが、その他のものは本物かどうかわかりません。
次々と箪笥の扉から出てくるものを開ける度に弟は
「これ、本物なのかなぁ?」
などと言いながら箱を開けて並べます。
「桐の箱に入っているくらいだから本物なんじゃないの?」
と私。
弟の奥さんは、どれも興味がないらしく、
「お姉さん、みんな持っていってください。」
と言います。
それで、同じようなものが二つあるものは、弟の奥さんと一つづつ分けました。
それ以外のものはとりあえず私が持ち帰る事にしました。
オパールの指輪もその他の指輪も象牙の帯止めも・・今後、私が身に付けることはなく、私がいなくなったら息子に処分される運命になるだろうなと思いながら、我が家の箪笥の引き出しにしまいました。