私が 敵を愛せるかもしれないと
思った瞬間がある
思いもしない 偽りの中に
ほおりこまれて
苦しんでいた
自分のした失敗ではないのに
自分のせいにされ
悶々と 苦しんでいた
あまりに 苦しい
なんてやつだ うそをついてまで
人を 陥れるとは
苦しみながら 夜の 眠りについた
朝に なった
なんと あの苦しみが薄れている
恨んでも 恨みきれないのに
薄れている
そのとき 気づいた
人は 良いことも 悪いことも
こうして 時と共に
忘れていくのだと
神様は 人にこれを与えてくださった
そういう能力が人にはあるんだと
気が付いた
恩讐を 愛せるかもしれないと
思った瞬間であった
恩讐を愛するためには
恩讐となった 出来事を
忘れなければならない
消さなければ ならない
そう いくらりきんで恨んでいても
忘れていく
少なくとも 薄れていく
そして そこに 博愛が芽生える
恩讐であるが 愛することが
できるようになる
もちろん 祈る
気が付いた時には
暗闇は 去っていた
こうして お父様が
私を愛してくださり
愛に包まれていった