みなさん、こんにちは。
今回は《栄業所基 籍甚無竟》のプリントをアップしました。
そしてブログでは「栄」の文字に注目しました。
栄は旧字では「榮」と書きます。
漢字の成立ち辞典によると、榮は火+火+冖(ベキ・枠を示す記号)で、枠のまわりをまるく取り巻いて燃えるかがり火の形で、
「光の輪が取り巻く」
「まわりをまるく取り巻く」
というイメージがあるそうです。そのため、
栄 木のまわりを花が取り巻いて咲くさま。
営 まわりを取り巻く+呂(いくつも連なる)で、小屋などをいくつも連ね、まわりを垣根で取り巻いた場所。陣営。
蛍 光の輪が取り巻く+虫で、光を放つ虫。
となるそうです。ちなみに関連語として、
労 燃えるかがり火+力で、燃え尽きるまで精を出すさま。精を出し尽くし、疲れる。疲労。
というのもありましたが、漢字ができたころから、燃え尽きるまで働くなんてことがあるなんて、イヤですね。
なおプリントにある、
人皆知有用之用而莫知無用之用也 は、
「人はみな、有用の用を知るも、無用の用を知るなし」と読みます。
荘子の言葉で、役に立たないからこそ天寿をまっとうする、といった話です。
現代的に翻訳すると、仕事ができるサラリーマンはどんどん仕事を任されて、最後は燃え尽きたり、体を壊したりしてしまう。
でも、ぐ〜たら社員は仕事を任されないので、そんな目にはあわない。
といった感じでしょうか。
しかしそんなぐ〜たらは、すぐにリストラされてしまうような気もします。
でもまあ、リストラされても体を壊すよりはマシかもしれませんね。
「君、いつもなにやってるの?」
と上司に聞かれたときに、
「無用の用、という言葉をご存じですか? ふふっ」
と、いってみたいですね。そんな勇気はありませんが。
リンク先にあるプリントは千字文(岩波文庫)、漢字源(学研)などを参考にしてつくりました。
子どもが漢字を身につけるのに役に立つと思います。小学生のお子さんがいるお知り合いの方がいたら、よければこのブログを紹介してください。
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