小学生のための 千字文漢字練習プリント

古代の中国で生まれた千字文で漢字を学ぶプリントです。
1日20分ぐらい。親子で取り組んでみてください。

75・76 栄業所基 籍甚無竟

2022年01月31日 | 千字文

 みなさん、こんにちは。

 今回は《栄業所基 籍甚無竟》のプリントをアップしました。

 そしてブログでは「栄」の文字に注目しました。

 

 栄は旧字では「榮」と書きます。

 漢字の成立ち辞典によると、榮は火+火+冖(ベキ・枠を示す記号)で、枠のまわりをまるく取り巻いて燃えるかがり火の形で、

 「光の輪が取り巻く」

 「まわりをまるく取り巻く」

 というイメージがあるそうです。そのため、

 栄 木のまわりを花が取り巻いて咲くさま。

 営 まわりを取り巻く+呂(いくつも連なる)で、小屋などをいくつも連ね、まわりを垣根で取り巻いた場所。陣営。

 蛍 光の輪が取り巻く+虫で、光を放つ虫。

 となるそうです。ちなみに関連語として、

 労 燃えるかがり火+力で、燃え尽きるまで精を出すさま。精を出し尽くし、疲れる。疲労。

 というのもありましたが、漢字ができたころから、燃え尽きるまで働くなんてことがあるなんて、イヤですね。

 なおプリントにある、

 人皆知有用之用而莫知無用之用也 は、

 「人はみな、有用の用を知るも、無用の用を知るなし」と読みます。

 荘子の言葉で、役に立たないからこそ天寿をまっとうする、といった話です。

 現代的に翻訳すると、仕事ができるサラリーマンはどんどん仕事を任されて、最後は燃え尽きたり、体を壊したりしてしまう。

 でも、ぐ〜たら社員は仕事を任されないので、そんな目にはあわない。

 といった感じでしょうか。

 しかしそんなぐ〜たらは、すぐにリストラされてしまうような気もします。

 でもまあ、リストラされても体を壊すよりはマシかもしれませんね。

 「君、いつもなにやってるの?」

 と上司に聞かれたときに、

 「無用の用、という言葉をご存じですか? ふふっ」

 と、いってみたいですね。そんな勇気はありませんが。

 

 リンク先にあるプリントは千字文(岩波文庫)、漢字源(学研)などを参考にしてつくりました。

 子どもが漢字を身につけるのに役に立つと思います。小学生のお子さんがいるお知り合いの方がいたら、よければこのブログを紹介してください。

 みなさんのリアクション、お待ちしています。



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