代理母をテーマにしたNHKのドラマ、「燕は戻ってこない」の2話を観ました。
前回、富田靖子が母親役だと思っていましたら私の勘違いで、主人公リキの叔母、佳子役でした。失礼しました。
リキと仲がよかった佳子は、閉塞感の強い田舎で女性が独身で生き抜くことのしんどさを体現したような役どころです。
いまいち何して暮しているのか分からないのですが、住宅地にわざわざ車で行って「あの家の子はこういう事情でなかなか結婚できない…」などと姪(リキ)に話す姿は異様です。
でも富田靖子のもともと健全な佇まいによって、その異様な感じは薄くなっていたような。ただ、リキに“自由になる方法”を説くとき「結婚すること」だと話すうつろな姿は印象的でした。
たしかに、結婚は縛られることではあるけれど、私みたいに凡庸な人間にとってラクになる部分も多いものです。世のシステムがそういうふうにできている、という嫌な側面を垣間見せてきますね。
代理母を利用する苦しみや問題を訴える妻(内田有紀)も然りですが、ドラマは女の不自由さを炙り出して行くようです。
つらいエピソードが多い中、今回でいちばん良かったなあと感じたのは、代理母をあっせんする生殖医療エージェント、プランテの青沼さん(朴璐美)です。
ねっとりした喋り方で、いかにも胡散臭い。自分の仕事をどんどん躊躇なく押し進めていくかんじがいいです。まあ脇役ですけども、スタイルよくてピンクの衣装もお似合いで。
アニメ「鋼の錬金術師」の主人公の声優さんですよね。声に人をそらさない魔女みたいなオーラを私は感じます。