ハナの花

そのときどきの出来事や見聞について記します。

蘆原英了 シャンソンの本            2021.8.10

2021-08-10 09:52:06 | 
 自宅の食卓に置いてあったシャンソン関係の冊子に、蘆原英了(あしはら・えいりょう)の著書「巴里のシャンソン」と「シャンソンの手帖」が紹介されていました。たまたま、この2冊と、蘆原英了が解説を書いた「シャンソン・ド・パリ」(ディーター E.シュミット著、岡田朝雄訳)を持っていましたので、引っ張り出して見ました。

「巴里のシャンソン」カバー ↓ 

「巴里のシャンソン」表紙 ↓

「シャンソンの手帖」カバー・帯 ↓

「シャンソンの手帖」表紙 ↓

 私は、歌えませんがシャンソンを聴くのは好きです。そして、シャンソンとは何かといった基本的な概念、また歌手や曲などを日本に紹介した功労者の一人が蘆原英了だと思います。蘆原英了の文は、独特のカリスマ性があります。
 
 本には装幀を味わう楽しみがあります。
 「巴里のシャンソン」の装幀は野口久光と記してあります。カバーの画にもよく見ると右下に野口のサインの入っているのがわかります。野口久光は、映画「第三の男」など多くの映画ポスターで有名な人だとのことです。表紙もすてきな深いエンジ系の布で、左上に「SHANSON DE PARIS」と型押しした題名が入っています。
 「シャンソンの手帖」の装幀は、田村義也。カバーも表紙もお洒落です。

 蘆原英了は藤田嗣治の甥で、その藤田嗣治のいとこに作家、劇作家、評論家の小山内薫と、作家の岡田八千代兄妹がいます。また、岡田八千代の夫は画家の岡田三郎助です。
 蘆原英了には、藤田嗣治と小山内薫のことを書いた著書があります。 ↓

*長いブログをご覧くださり、ありがとうございます。

本;『安芸の城館』が出版されました           2021.2.25

2021-02-25 15:36:48 | 
 松江市のハーベスト出版から、私のような城に不案内な者にもわかりやすい本が出版されました。
 各城館50についての説明(第二章)は、それぞれ4~6ページ程度が当てられていて、地図・写真も見易いものになっています。最初に、所在地・標高・比高・主な遺稿・文化財指定の有無と名称などが箇条書きにされ、記述内容も項目だてがわかりやすくなっています。
 また、第一章が導入部分になっていて、城館の研究の観点が述べられていて大変興味深いものです。文書史料に加え考古学の視点がかねてより大きな調査要素になってきていることがよくわかります。
〇書名 『安芸の城館 城館50選と安芸の城館の実像』
     328ページ+口絵写真
〇編著者 小都隆(おづ・たかし)
〇発行 ハーベスト出版  2020年12月21日


**ご覧くださりまことにありがとうございます。
 

藤岡大拙著『山中鹿介幸盛-三日月に祈る』ハーベスト出版          2021.2.6

2021-02-06 10:19:52 | 
    藤岡大拙氏の『山中鹿介幸盛-三日月に祈る』が出版されたと新聞で見て、早速に購入しました。山中鹿介ハンドブックと表紙にあるように、歴史に疎い私にもわかりやすい本です。写真や図版、年表なども視覚的にわかりやすいものです。A4版。500円+税。書店のほかアマゾン、楽天などでも購入できるようです。
 山中鹿介は、「願はくは、我に七難八苦を與(あた)へ給へ」の言葉で余りにも有名ですが、悲劇の武将という程度しか知らなかったので、勉強になります。


出版元のハーベスト出版は、松江市にあります。郷土史などの出版をされています。

**ご覧くださって、まことにありがとうございました。

本;『渋沢栄一伝』(幸田露伴・作)        2021.1.21

2021-01-21 14:07:11 | 

 最近、メディアを初めとして渋沢栄一がよく取りあげられるようになりました。NHKの大河ドラマや新札の図柄などが、影響していると思われますが、それだけではなく、利益優先の経済観への反省の機運もあるように思われます。

 昨年、幸田露伴の『渋沢栄一伝』が岩波文庫となって発刊されました。幸田露伴の文章を読むと、背筋がぴんと伸びる気がします。冒頭部分から引用します。
〈人は誰でも時代の人である、(中略)才能の大小や、性質の美悪や、そういうこととは別に、人の風格はさまざまであって、そして各自の一生をその時代に印するのである。ただ、栄一に至っては、実にその時代に生れて、その時代の風の中に育ち、その時代の水によって養われ、その時代の食物と灝気(こうき)とを摂取して、そして自己の軀幹(くかん)を造り、自己の精神をおおし立て、時代の要求するところのものを自己の要求とし、時代の作為せんとする事を自己の作為とし、求むるとも求めらるるとも無く自然に時代の意気と希望とを自己の意気と希望として、長い歳月を克く(よく)勤め克く労したのである。〉
 ☆注 ・灝気・・清らかな気。   ・軀幹・・からだ。

**ご覧くださり、まことにありがとうございます。