須磨観光ハウス~花月と猫の物語

1937年(昭和12年)に神戸市迎賓館として誕生した須磨観光ハウス「花月」と猫ちゃんたちを応援するブログです。

花月と猫の物語(1)~はじまり

2020-05-04 15:14:51 | 猫の物語
須磨浦公園は、須磨一の谷から塩屋にかけての海辺沿いに細長く広がります。山と海に挟まれた細長い公園で、東から鉄拐山、旗振山を経て鉢伏山が海へと流れ込む場所が西の終点です。この終点、鉢伏山のふもとの高台に「須磨観光ハウス花月」はあります。

西国街道を使っていた旅人は、長い間多井畑回りで明石方面、つまり迂回して西へ向かいました。摂津の国と播磨の国とちょうど国境にあたるこの海岸は交通の難所としても有名でした。

そんな理由で、令和の御代・21世紀になっても東西の開発地に挟まれて、豊かな自然が残こされた珍しい場所でもあります。この場所を昭和の初めから三代に渡り、守り続けた来た家族と猫の出会いがことの始まりです。

場所がらもあってか、ペットブームが一段落し、景気も悪くなった平成の時代、須磨浦公園には動物の遺棄が始まりました。アニメ等に影響されて見た目の可愛さで手に入れたものの、野性が抜けにくい性質で飼いきれなくなったアライグマ、そしてお決まりの犬や猫がここに棄てられました。動物たちは山へ入り、野生化していきました。野犬はオオカミのような群れになりました。しかし、身体の小さい猫たちは野性化しても弱い存在で、生まれる子供たちは度々キツネに食べられることもありました。そして猫たちは少しずつ「須磨観光ハウス花月」に近づいてきたのです。

ある時、ここに「ひな人形」のように美しいお嫁さんが来ることになりました。お嫁さんは優しい人で、たいそう猫好きでした。お嫁に来たものの、風光明媚な住いと引きかえに、普段は人通りの少ない寂しい場所で過ごすことになりました。

そうして、安心と安全を求めた猫たちと、慣れない場所で頑張ることになったお嫁さんは出会いました。
お嫁さんにはすぐに猫たちの願いが分かりました。安心と安全は、生きとし生きるもの全ての願いでした。ここに来てお嫁さんは幸せでした。だから猫たちにも、自分の幸せをあげたいと願ったのでした。



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