=避難準備区域(20~30キロ)を解除したが、??=
政府は緊急時避難区域(20~30キロ)の指定を10/1から解除しました。南相馬市ではこれまで30キロ圏外に間借り中の小中12校を順次元の校舎に戻すとしています。
間借りをしている生徒たちは余分な教室がない為に、体育館を敷居で仕切ったり、廊下なども利用して授業を続けています。
しかし子供達は校舎の外には出られません。放射能のために子供達に明るい表情はなく、子供らしい元気な姿は見られません。
また南相馬市の小中学生の半数以上は市外、県外にいるとのことです。
南相馬市の直接に除染する対象は学校、通学路、公園などに限られています。通学路は学校の半径200メートル内の県道や市道です。そのため親の心配には大変なものがあります。
周辺の草むらや家の間などは今のところ除染対象外となっています。まだまだ地域全体の放射線量は高く、特に西の山よりが高く2、70マイクロシーベルトの所もあります。南相馬市で行う除染は限度があります。せめて除染は国で責任を持ってやるべきです。
相双地区(南相馬など12市町村)の県立高校では、これまでの校舎をそのまま使っているのは宮城県に近い3校だけです。ほかの8高は生徒がその高校に在籍したまま、県内各地の協力校の空き教室などでの分散授業を行っています(サテライト方式、在籍校の教師が出向いて授業)。そのため生徒だけでなく、教師達の苦労も並大抵ではありません。
=結局、除染を市町村や住民に押し付ける民主党政府!=
子供たちを守り、支える親達の苦労も計り知れないものがあります。子供たちを守る親達も避難を余儀なくされました。仕事も奪われた親達が大半です。
生活上の苦労も大変ですが、子供たちを守る為の苦労もひとしおです。
子供たちは大型のスクールバスで登下校していますが、学校の近くの大型駐車場で乗り降りして、親達の送り迎えを待ちます。親達も避難している為、毎日遠い避難地から送り迎えをしなければなりません。
また県外に避難した母子避難者は福島県内で仕事を続ける父親とは別居生活を強いられ、家族がバラバラにされています。
県外に自主避難した人達は費用が多大に上りますが賠償責任は不明朗のままです。
=解除を言うのは順番が逆!=
小学校1年生の娘と、母親の敏子さん、弟の4人で暮らす吉田美穂さん(28)は「学校の除染だけでなく、自宅や周辺の山林の除染もされなければ、子供を連れて帰れない。生活空間の除染も終わっていないのに、解除を言うのは順番が逆。除染をして安全にしてから解除するのが筋だ」といいます。
吉田さんが住む田村市は山林や農地が多い地域です。しかしその部分の除染は国の方針も出ていません。
吉田美穂さんは、区域内にあった工場で働いていましたが、震災後に解雇されました。母親や弟が営んでいた農業も再会のメドがたっていません。