半次郎の“だんごんがん”

要するに、居酒屋での会話ですね。
ただし、半次郎風のフレーバーがかかっています。
≪安心ブログ≫

吉田のヨッチャンのことなど

2011年05月11日 12時24分43秒 | Weblog
こんにちは、半次郎です。

もうかれこれ27年程前のことになるでしょうか、当時、職場に半次郎と同じ20代の吉田さんという男性が居ました。
愛称は“ヨッチャン”。
吉田のヨッチャンです。

そのヨッチャンは夜間だけのアルバイトでした。

その頃、半次郎の居た会社は、24時間稼働していましたから、若手の芸人やら劇団員やら漫画家やらバレリーナの卵やらやらが、夜間や早朝のアルバイトに来ていたのです。
吉田のヨッチャンは、そんなアルバイトの1人でしたが、何をやっている人なのかは定かではありませんでした。

何かやりたいことがあって、就職先を辞めてアルバイトをしながら専門学校に通っているといった感じでした。

そのヨッチャンとは、いつしか会う度にジャズの話をするような仲になりました。
ヨッチャンはその時までに身を入れてジャズを聴いた経験はなく、半次郎も極々初心者で、お互い、スィングジャーナルなどの雑誌の記事を受け売りするだけでしたが、少しずつ知識が増えていることを感じることができ、有意義でした。

知識が同じ位のレベルの人間が居ると、良い意味のライバルとなり、知識を増やしたいと意欲が出るのですね。
お互いがお互いの触媒になると言ったら分かり易いでしょうか。

当時勤めていたのが高円寺で、中野に近いこともあり、ビアズレーという中野のジャズ喫茶に2人でよく通いました。
JBLのパラゴンが置いてあるお店です。

ヨッチャンは、そこで聴いたレコードの内、コルトレーンの後期に代表されるフリーキーな、通好みと言いますか、初心者が付いて行けないようなアルバムばかりをリクエストしては、気に入ると買ってコレクションを増やしていました。

半次郎は、いかにも初心者向きといった、かなりおとなしめのアルバムばかりを聴いていたので、ヨッチャンのことを別世界の住人のように思うようになりました。

余談ですが、ジャズ喫茶と言うところは目に見えないバリアのようなものが張り巡らされていて、いかにも初心者の聴きそうなアルバムでもリクエストしようものなら、如実に“ツマラナいオーラ”を出してきます。
その“ツマラナいオーラ”が殊の外、痛く胸に突き刺さるので、どうしても背伸びをして難しいアルバムばかりをリクエストするようになるか、全くリクエストをしないようになるか、二つに一つです。

半次郎はリクエストをしない方に行ってしまいました。
今から思えば、勿体無い話ですが…。

そのヨッチャンも、いつしかアルバイトを辞め、会うことはなくなりましたが、今頃、どこで何をしているのやら?
いいオヤジになっていることでしょう。
お互い様ですがね。

今でも、ジャズが好きだといいな。
ただ、半次郎はめっきり聴く機会が減りました。
…音楽全般に言えることですがね。
自分の為に使える時間が少なくなったのです。
淋しいことですね。

年齢でしょうか?
いいえ、誰でも。

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