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彼是、ココに記。

実際は、違いました。

私のリラックスタイムにかかせないもの、それは録りためてある2時間ドラマである。

夜、家事や仕事を終わらせて、テレビの前に座る。
録画リストの中から今日の気分に合ったドラマを選んで再生ボタンを押し、リラックスタイムスタートである。
このひとときのリラックス効果は絶大で、途中で寝落ちしてしまうことが多く、結末はあとから夫に教えてもらったりする。

伊東四朗さんと羽田美智子さんが父娘役の「おかしな刑事シリーズ」というドラマがある。
毎回、某お団子屋さんの店先の縁台にて、父娘一緒にみたらし団子を頬張るシーンがあり、とても美味しそうに召し上がっている。
※ 「浅見光彦シリーズ」というドラマでは、このお店の“お団子のみ”の登場シーン有。
 
ネットで調べたら、このお団子屋さんは実在のお店と分かった。
いつか行ってみたい!と思っていたら、数年前、チャンスがやってきた。

電車を降りてちょっと歩いたところの神社の境内の先に、そのお店はあった。
「間違いなく、ここだよね
夫と顔を見合わせて、お店の中に入った。
入って直ぐのウィンドウケース越しに、2人の女性店員さんが居た。
みたらし団子を購入し、あの縁台はどこにあるんだろう?と辺りを見回した。
すると、
「ドラマを見て来たんですか?食べるところなんてないですよ。あれはテレビの中だけだから。撮影の時に全部持ってくるんだから。」
ちょっと呆れたように店員さん達は言った。
おそらく、何人ものお客さんが私たちと同じ理由でお店に行き、その都度説明しているのだと思う。

実情を知って納得はしたけれど、パンパンに膨らんでいた気持ちが一気にしぼんだような気がした。

これ以後、ドラマの中でこのお店が登場するたびに
「実際はこんな縁台とか、ないんだよねー」
と夫に言って、苦い思い出を共有している

 
 
 
 
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