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着物好き、特に志ま亀好きで有名な林真理子さんが、着物初心者の頃の失敗談なども披露しながら綴る「七転び八起き」、遅ればせながら読みました。都会で一人暮らしの、着物にあかるくない女性が、自力で切り開いていく着物道にわくわくどきどきします。
着物を着こなすヒントがたくさん散りばめられていて、なるほど~、と何度も目から鱗。着姿の最重要ポイントとなりうる足袋を足にぴったりさせる秘訣は、お風呂に一緒に入ってそっと脱ぎそのまま乾かすとよい、なんて知りませんでした。もちろん、これは林さん御用達の誂え足袋にだけ有効なのかもしれませんので、私の既成足袋でもいつか試してみなくては。その他にも、柄行や色で季節感を表すのはもちろんのこと、綸子は春、ちりめんは秋というように素材で表現することにも触れられていて、改めて日本人の感性の鋭さを思います。柄行の部分の引用は、あかねさんのところでも書かれていた有吉佐和子さんの『乱舞』での七夕の帯合わせで、同じく紹介されていた『真砂屋お峰』とともに今後必読です。
最後の「着物は楽しい、むずかしい」の項は、かつて勤めていたアパレル会社が所属した京都織物商業組合での講演会を基にしたもの。呉服業界のおじさまたちを相手に、林さんが着物の将来を憂えておっしゃった数々、半分胸がすき、残りの半分でどこまで林さんのおっしゃりたいことをおじさまたちが理解されたことか、と思います。ともあれ、講演会での苦言から14年経った現在、気軽に着物の袖を通す人口が増えてきたように見受けられますし、私自身も楽しんで身につけるように変化してきました。何より、現実世界であれネット世界であれ、一緒に着物を楽しんでくださる先達・お友だちの存在がとても大きく、ありがたいことだと思います。
それにしても、ぐいぐいと持論を展開していくさまは、さすが一世を風靡した人らしく、力強いことでした。恥ずかしながらまだ見ぬ林さんのお着物姿、いつか拝見したいものです。
注: 現在市場に出回っている同名のものより以前の1992年発行本で、装丁だけではなく内容も少し違うのかもしれません。
着物を着こなすヒントがたくさん散りばめられていて、なるほど~、と何度も目から鱗。着姿の最重要ポイントとなりうる足袋を足にぴったりさせる秘訣は、お風呂に一緒に入ってそっと脱ぎそのまま乾かすとよい、なんて知りませんでした。もちろん、これは林さん御用達の誂え足袋にだけ有効なのかもしれませんので、私の既成足袋でもいつか試してみなくては。その他にも、柄行や色で季節感を表すのはもちろんのこと、綸子は春、ちりめんは秋というように素材で表現することにも触れられていて、改めて日本人の感性の鋭さを思います。柄行の部分の引用は、あかねさんのところでも書かれていた有吉佐和子さんの『乱舞』での七夕の帯合わせで、同じく紹介されていた『真砂屋お峰』とともに今後必読です。
最後の「着物は楽しい、むずかしい」の項は、かつて勤めていたアパレル会社が所属した京都織物商業組合での講演会を基にしたもの。呉服業界のおじさまたちを相手に、林さんが着物の将来を憂えておっしゃった数々、半分胸がすき、残りの半分でどこまで林さんのおっしゃりたいことをおじさまたちが理解されたことか、と思います。ともあれ、講演会での苦言から14年経った現在、気軽に着物の袖を通す人口が増えてきたように見受けられますし、私自身も楽しんで身につけるように変化してきました。何より、現実世界であれネット世界であれ、一緒に着物を楽しんでくださる先達・お友だちの存在がとても大きく、ありがたいことだと思います。
それにしても、ぐいぐいと持論を展開していくさまは、さすが一世を風靡した人らしく、力強いことでした。恥ずかしながらまだ見ぬ林さんのお着物姿、いつか拝見したいものです。
注: 現在市場に出回っている同名のものより以前の1992年発行本で、装丁だけではなく内容も少し違うのかもしれません。
この本も当然何回も読んだのですが、久し振りに読んでみようと引っ張り出しました。読んだら又コメントしますね。
ありがとう、harukoさん。
因みに、私の持っているのは1992年版の文庫ですが(最初の文庫本の筈です。待っていたのですから)、表紙は異なります。harukoさんのはハードカバーなのですか?
おっしゃるように、今はネットがあるものでずいぶん日本に近い生活をさせてもらっていると思います。「日本語に飢える」ということがないのはありがたいことで、ただもう一方では、私は海外に住んでいるのに海外と触れ合う機会を自ら減らしてしまっているのではないか、と不安になることもあるのです。
何度も読み返しましたので、もうボロボロです。
林真理子さんは、今は以前ほどの着物熱はないようですが、「STORY」という雑誌のエッセイに時々着物に対するコメントが出てきます。
「何も知らない若い娘なら兎も角、中年女が、浴衣に裸足で歌舞伎座に来ないで欲しい・・」とか、正論なんだけれど、なかなか言い辛い事も書いてあって、私は嬉しくなります。
私の書き方が不適切でしたら、ごめんなさいね。
harukoさまの御着物姿は、さすが京都のちゃんとしたお嬢さまらしくて素敵です。
(今は、若奥様でしたね♪)
そうでなくて「何処でも何でも自由に着たら良い」と思ってらっしゃる方達は、ちょっと・・??
私は、着物にブーツも「美しければアリ!」だと思っています。
けれど、あまりにヘンテコなモノは、歌舞伎座とか南座とか、お茶室だとかの空気を乱していると思うのです。
そういう事を、私のような一般人は、なかなか言えませんが、林真理子さんのような文化人には、言い続けて貰いたいと思っています。