朝からグラちゃんの鳴く声。
私は、その声をしっかり聴き分けることができます。
それは、美味しい極上の獲物を捕らえた時の鳴き声です。
トカゲやヤモリを咥えて来た時の声とは違います。
やはり、私の予想は大当たりでした。
グラちゃん、おとといも雀を捕り、チビちゃんに与えていました。グラちゃんにとって最高の生
きがいを感じる時だと思います。その時すでに雀は死んでいましたので、私は救出をあきらめ
ました。チビちゃんは、バリバリ雀を引き裂いて食べ、とうとう足だけ残るまで食べてしまいました。
でも、今朝の雀は生きていました。私は、夢中で雀をグラちゃんから奪いました。
恐怖でひきつっている雀さん。私の手の中で、身動きもせず、ただぼ~としているだけ。
窓を開き、雀を空に向かって、少し勢いよく飛ばしてみました。
飛んだ、飛んだ!雀さん、そのまま飛んで行って梅ノ木に止まりました。
ああ、良かった! でも、グラちゃんごめんね。