最近、タレントのりゅうちぇるさんが自身のSNSに「ブサイク、死ね」と送られたらしい。それに対してりゅうちぇるさんは、「僕はかわいいし、生きます」そして、「そしてあなたも、生きて」と返答したそうな。この返答は、すごいなと思った。ただ僕は、「死ね」という言葉が少し不思議な感じがしたのだ。
もしこのメッセージを送った人が、りゅうちぇるさんに対してものすごい恨みを持っていたら、「死ね」ではなく「殺す」と送るのではないだろうか? ということは、この人はそこまでの気持ちはないのではなかろうか。しかし、「りゅうちぇるさんが死んだら私は嬉しいですよ」という意味で、「死ね」と送ったのではないだろうか。
そうすると、「なぜりゅうちぇるさんが死ぬと嬉しいのか」という疑問が出てくる。「ブサイクだと思ってる人がいなくなるから」という理由なら、この人は世の中のすべてのブサイクな人に恨みを持っていることになる。この人にとって自分がブサイクだと感じる人は、視界にも入れたくないし、存在自体なくなってほしいと思っているのかもしれない。
別の理由として考えられるのは、この人自身が悩みを抱えているのかもしれないということだ。なにか上手くいかないこと、解決できないことがあって、その苦しみのはけ口としてりゅうちぇるさんを使ったということだ。この場合、「死ね」というのは本当にそう思っているわけではなくて、この人にとっての最大級の悪口が「死ね」だったのかもしれない。もしこの理由であったなら、りゅうちぇるさんの「そしてあなたも、生きて」という言葉は、この人にとってもなにか響くものになっているかもしれない。りゅうちぇるさんがどういう意図をもってその返答をしたのかはわからないが、もしかしたら「相手の人が苦しんでいる」ということを考えられたのかなぁ、なんて思う。
「死ね」という言葉。僕自身も小中学生までは使っていたが、よくよく考えると不思議な言葉な気がする。