NKさんが即席インカムを作成しました
NKさんが即席インカムの作り方をご披露下さいました。
簡単にインカムを作りたい方への参考になれば幸いです。
では、NKさんのレポートをご覧ください。
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自作即席インカムもどき製作記
音は聞こえればヨシ!声も相手に聞こえればヨシ!
インピーダンスと云う電気の難しい話は忘れることにして作ってみました。
・・・本音は・・・
市販品は値段が高すぎて手が出せません!って言うのが正直な理由です。
『ある部材を流用し、他の製品を作る』事は仕事で慣れっこですが、いざ自分の物を作るとなると何故か新鮮な気分になります。
材料紹介
・娘がeラーニング(electronic learning)とやらで使用していたヘッドセット¥800
・マジックテープ、イヤホン用1m延長コード、その他電装小物は百均品
・マイク用変換アダプタ:SONY製PC-260MS MONO-ST¥500
(直径2.5mm超小型モノラルミニプラグ(JEITA規格)←→3.5mmステレオミニジャック)
・1a接点スイッチはホームセンターで¥500
・ステーは廃材利用
1.ヘッドセットの改造
ベースにしたのはこれ↓と色違いのシルバー色
左スピーカー部とマイク部を分解し、2m近くあるコードを50cm位に短縮します。
(無線機は胸ポケットに入れています)
この際3.5㎜ミニジャックが成型品のため、コード切断側はスピーカー及びマイク部の半田を一端外してからその部分を縮めます。
縮めた後再度半田付けを行い、その部分ホットメルトで固め補強します。
【管理人より・・・】
ホットメルトをご存じですか?
こんな工具(グルーガン)を使います。
ホットメルト接着剤とはろうそくのようなもので、固形樹脂でできておりグルーガンで熱すればドロっと溶け、冷えれば即接着力が生まれるのです。
2.形状修正
マイクの根元部を少し削らないとヘルメットへの収まりが悪いのでチョイ加工(削るだけ)します。
ついでにマジックテープを貼り付け
3.取付
ヘルメットの内部にもマジックテープを適当に切って貼り付け。
ヘルメット内部形状はメーカーや型式等で違いがあるので取り付け方は千差万別でしょう。
今回取付けに使用したメットはOGKのテレオスⅢです。
スピーカーの取り付け。
マイクの取付
(取り付け方は十人十色なんで省略)
市販インカムと比べると脱着に時間が掛かるのは仕方おまへんなぁ~。
【管理人より・・・市販品でも結構手間が掛かるんですよ】
4.装着完了状態
こんな感じになります。マイクが猫じゃらしのように見えます。
スピーカーは耳への圧迫感もなく、よろしおます。
5.スイッチ
インカムもどきが出来上がったので次はマイク用スイッチ作成。
晴天時のみの限定使用なので防水性はまったく気にしません。
【管理人より・・・市販のPTTスイッチも非防水性です。水に濡れるとドカンです】
イヤホン用延長コード(1m)を半分に切って、+側の線をスイッチに半田付けしコードが細いので絶縁も兼ねて収縮チューブで補強。
スイッチ以外はすべて百均で調達可能。百均は侮れませんなぁ(^_^.)
6.バイクへのスイッチ取付
取り付けたらこんな感じ。
スイッチの取付けステーはアルミのアングルを自分の指の長さに合わせて加工。
配線の取り廻しはいつも”気分”です。
仕上げはバーハンに結束バンドで固定するだけです!
ちなみに写真に写ってる黒いスパイラルチューブはナビ用電源コードです。
7.配線解説
無線機は胸ポケットに入れます。
ヘルメットから3ヶ所のジョイントでスイッチに到達する構造です。
延長コードはフニャフニャのため、ジャケット内を通しています。
ヘルメットからバーハンに付けたマイクスイッチまでは3ヶ所あります。
線のバタつきは、ジャケットの中・タンクバックの中を通して防いでいます。
マイク用とスピーカー用と、2系統の延長コード(全て3.5mm端子)を使用してます。
3ヶ所のジョイント位置は
・A部:メットを脱ぐ時に外すジョイント部。
このジョイント部は胸ポッケに入れています。
本体も胸ポッケに入れている為、ポッケ内が線だらけ…(-_-;)
・B部:バイクから離れる時に外すジョイント部。
(タンクバックとジャケットの間にあります)
・C部:タンクバックをバイクから外し、持ち歩くときに外すジョイント部。
(スイッチ部だけを切り離せるジョイントです)
8.無線機への接続
無線機本体の端子は3.5mmミニジャック(スピーカー用)と2.5mmミニジャック(マイク用)になっています。
スピーカー用は3.5mm端子をそのままつなげられるのですが、マイク用は3.5mmから2.5mm に変換する必要がありましたので市販アダプタを使用しています。
9.インプレッション
スピーカー
800円もしたのが良かったのか、相手のマイク性能が良いのか、会話は100km/h走行時でもクリアに聞こえます。
ここまで鮮明に聞こえると思っていなかったので気に入っています。
マイク
バイク停車時にはマァマァ普通に使えるのですが、50km/h以上になると全くダメ!!
スポンジで保護されているのである程度まで行けるかなぁ~と期待していましたが、チンガードから巻き込む風がマイクを直撃し、相手には風切り音しか聞こえないようです。
やっぱりパソコン用のマイクではバイクで使うには無理があります。
市販用バイクインカムが非常に高価なのがよく分かりました。(性能が雲底の差。月とすっぽん)
9.まとめ
A部分は50cmで製作しましたが長すぎました。
→ポケット内が配線だらけになり取り外しに手間取る。ヘルメットから20cmくらいの長さがBESTだと思います。
スピーカーは問題無く使用出来るので大満足!
マイク(通話)は停車時若しくは低速走行時のみ限定で使用すれば問題ないでしょう。
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いかがでしたでしょうか。
手先が器用なNKさんの作品でした。
部品総額0.3諭吉程度で立派なインカムが完成しました。
途中2ヶ所で切り離せるようになっているのは、バイクから離れる際のイメージが出来ていたからでしょう。
母材となったヘッドセット選びも肝心なようですね。
ヘルメット自体を加工せずにマジックテープと挟み込みでマイクを固定した妙案です。
素材の構造を見極めて上手に分解することと、アイデアを具体化する腕があれば簡単にヘッドセットが出来上がります。
無線通信を聞き取ることを主体にし、会話は低速時限定と割り切った使い方をすればこのインカムで目的達成だと思います。
コメント
あなたのブログにコメント投稿されたものです。
- TK(スーパーシェルパ) [2009年10月13日 23:13]
- さすがNKさんですね。
ハンドル周りもすっきりしていて、とてもいいと思います。
自作時に最も気をつけるべきなのはPTTスイッチの配線、防水とマイクの防風、防水性能ですね。
マイクのほうは、アドニスやKETELの技術にはとても太刀打ちできませんが、
PTTスイッチは、なんとか工夫できそうな感じがしています。
・・・僕もNKさんのような力量がほしいものです。 - HBDI [2009年10月14日 22:27]
- TKさんコメントありがとうございます。
PTTスイッチはプッシュ式よりレバー式が使いよいと思います。
レバー式なら指先でON後はグリップを握ってられますからね。
ここは電気屋さんの腕で極上の一品を製作ください。
私が使っていたアルインコDJ-P11は2008年当時で定価の半額0.72諭吉でした。
突然の雨のことを考えると後継機のDJ-P22のほうがいいと思いますが1諭吉はすると思いますよ。