あの、今話題の「桜を見る会」…
実はボクも2006年に1度、招待状が届いて新宿御苑に行ったことがあるのだ。
しかし、行ったことは行ったのだが、11時過ぎに着いた時は園内に賑わいはなく、
模擬店やイスとテーブルを並べたテントに人影はまばらで、第一模擬店には品物は残っていなかったように記憶している。
それでも着飾った人たちが、そこそこに散策しているのを見て、あぁ宴は確かに開かれたようだが終わってしまったんだな、と思ったものだ。
ボクのところに招待状が届いたのは青天の霹靂で、当時江戸家老をしていた関係で江戸屋敷に立派な角封筒に入って届いたのだが、差出人は内閣府で、古くから江戸屋敷に勤務している職員に聞くと、招待状が届くのは初めてだと言っていた。
もちろん前任者からの引継ぎにもそういう催しに招待されるという話はなかった。
当時は人気絶大の小泉政権で、ボクはその政務秘書官と親しかった関係で招待状が届いたのだと思ったし、そもそも、そんな催しに何の魅力も感じなかったので行く気も無かったのだが、せっかく招待してくれたのだから行かないと悪いかという気になって渋々出かけたら、宴は終わっていたということなのだ。
そういういきさつはともかく、今ここまで話題になるなら、もう少し早く出かけて行って小泉首相を囲むお祭り騒ぎを見ておくんだったとも思う。
こういうのを後のマツリって言うんだね。
それにしても、つくづく情けないヤツだと思う、アベなんちゃらという男。
各界の名士や功労のあった人々を招いて年に1度開く首相主催の宴に、自分の後援会関係者850人をバス17台に乗せてチャッカリ紛れ込ませていたということが明るみに出たスキャンダル。
チャッカリというより白昼堂々なのにも呆れるが、その厚顔さとセコさに輪を掛けて呆れたのは昨日のことだ。
官邸で記者に呼びとめられ「来年は中止にしました。私の判断で」とドヤ顔で「私の判断を」強調し、それ以外の説明は全くしないでその場を立ち去った料簡というのは、どこから来るんだろう。
浅はかなのは、「来年はやめた」と言うことが今回の疑惑を裏付けている何よりの証拠だという簡単な理屈さえ理解していないという点だ。
清廉潔白、なんの恥じるところも無いというのであれば堂々とそう説明すればいいし、何もドヤ顔で中止を誇ることも無いはず。
頭隠して尻隠さずの典型で、こういう男が7年も首相の座にあって、さらにまだ2年も任期を残しているという悲しさ、恐ろしさ…
いやしくも一国の総理大臣を務める男が、税金を使って開く政府行事に自分の選挙区の後援会関係者を大量に潜り込ませていたなんてことは、恥を知る日本精神の持ち主だったら絶対に出来ないことだ。
アベなんちゃらのように、その日本精神を賛美し、「美しい日本を取り戻す」って声高に主張する人間だったら、身悶えして忌避するような行いなのだ。
もうアウトだよ。
ここまでみっともない行為が明るみになった以上、自ら辞めた方がいい。
辞めるのはあくまで「辞める」であって、議員辞職も含めてのことで、桜を見る会を「止める」ことじゃないのだ。
まっ、とことん恥知らずの男には無理な話だろうけどね。
横浜イングリッシュガーデンに咲いていた季節外れのアジサイ
見出し写真は季節通りにさいたわが家のウインターコスモス