彼岸の入りの17日に「生シラスやぁ~い」というタイトルで拙いものを書いた。
元旦から続いていた相模湾のシラス漁が3月11日に解禁になって1週間も経ったのに、まだ生のシラスを口に出来ていないことをボヤいたのだ。
ところが、その舌の根が乾くか乾かないうちの、その日の夕飯の食卓にピッチピチの生シラスが登場したのだから何をかいわんやである。
舞台で大見えを切ったつもりが逆に醜い馬脚を現したのと同じで、実にみっともないことになってしまった。
わが不明を恥じ入ること大である。
と、正直に書かずとも、知らん顔の半兵衛を決め込むことだって出来るけど…
こういうことのようだ。
確かに相模湾のシラス漁はボクが認識していた16日までは魚影が極めて薄く、網にかかったとしても少量で、とても店に並べるほどの量は獲れなかったということらしい。
わが家がのぞくのは鎌倉・由比ガ浜と藤沢・片瀬の網元直営の店だが、両方とも19日になってようやくまともな量が獲れ出したということがホームページなどで報告されているから、やっぱり書いた当時は獲れていなかったのだ。
それなのに我が家で17日の食卓に上がったのは、彼岸の入りのその日に墓参りを済ませ、その足で三浦半島方面をドライブして帰る道すがらに立ち寄った農協と漁協が開いている市場で見つけて「オッ 初物 ! 」とすぐさま飛びついたからだ。
長井漁港に揚がったもので、湾の一番奥に当たる鎌倉や藤沢の海より黒潮が流れる太平洋により近い場所から獲れ出したということらしい。
その群れは19日になってようやく湾の奥にも届いたということのようである。
でもね、ボヤいたその晩に何食わぬ顔 ? をして至福を味わい、後は知らん顔ってのはどうもね。
ってなことで、言い訳を並べました。
ちっとも面白くないけど、一応のけじめとして…
シラスを買って帰った後、再び出かけてボクが気に入った日本酒を扱っている店まで出向いたんですよ。
でゲットしてきたのが秋田の「雪の茅舎」の純米吟醸・生酒ってやつ。
季節限定の酒で、これをキンキンに冷やしてさ。
いやもう、生シラスの甘さも加わって、ほっぺたがね…
春だねぇ ♪
立ち寄った三崎の魚屋で体長80cmくらいの太った太刀魚もゲット
刺身にして食べたんだけど、こいつもイケたねぇ
この蔵は杜氏が温度管理以外、余計な手出しは一切しないで、酒麹菌の活動に任せっきりで醸造している
うまく表現できないが、ボクはこの酒に柔らかさや豊かな味わい、それに加えて矛盾しているかもしれないがキレも感じ取って好きである
この製法を支持する杜氏が全国的に増えているんだそうな