金曜日の夜に駆けつけた時はお風呂も食事も済んだ後で、宿題をしていた。
以前は顔をみると飛びついてきたが、今回はちょっと顔をあげてこちらを見ただけで、すぐに教材に視線を戻してしまった。
4年生ともなると少し様子が違うものらしい。
こういう態度に接すると、本来は成長過程を順調に歩んでいることをじいじとして冷静に受け止め、喜ばなければいけないのだが、心の奥底では釈然としない気持ちが湧いてくるものである。
代わりに3歳になったばかりの妹君がまとわりついてきて、ボクも妹君の相手をするのだが、若干上の空気味なんが自分でもよくわかる。
孫は3人いるが、初めて出会った姫は別格の存在なのだ。
こういう気持ちはボクだけの偏狭な考え・感情なのかと思っていたら、友人も首を縦に振ってくれるので、ちょっと安心している。
そのことで盛り上がりもするから、いわゆる初孫というのは祖父や祖母にとって特別な存在なのだということを自ら噛みしめることになる。
姫のよそよそしさは昨日の土曜日も続き、学校行事の「秋まつり」に普段通りに登校していった。
災害時などの緊急時の児童の引き渡し訓練が主眼なのだが、PTAが模擬店やら野菜の直売をしたりして、賑やかなものだった。
姫も仲の良い友達グループで親も学校も承認する「買い食い」を楽しんでいた。
ボクに対する姫の態度が元のように打ち解けたものに変わったのは、学校から戻った後からである。
と言ったって首っ玉にかじりついてくるような甘え方は小学校3年の夏休みくらいまで。
もはや成長曲線を駆け上り始めているから、それを期待すること自体が錯誤であり、ナンセンスなことなのだが、これに限っては俄然物わかりが悪くなる。
その物分かりの悪いところに追い打ちをかけるような話が母親からあった。
姫の父親が来春に四国にある本社に転勤するのが濃厚で、家族ぐるみで引っ越してしまうことになりそうだという。
以前のようなアメリカと違って国内での転勤なのだからたかが知れてはいても、各駅停車1本で簡単にたどり着けるというわけにはいかない。
そうなると、これまで以上に「遠くから見守る」ということを余儀なくされるわけで、せつなさが募る。
募りはするが、それもまた世の習いというべきか。
じいじのボクは今、こんなことに身をヤツしているのである。
冬休みは今年もまた元日を含めて数日間泊まりに来るという。
寝入るまではボクが添い寝するのがしきたりである。
ダイコンやらハクサイ、カキにユズなどが即売されていた「秋まつり」
宇都宮市のコンクールで最優秀賞を獲得した金管バンド部の演奏はなかなか聞き応えがあった
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heihoroku
高麗の犬
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