季節はまたゴットンと回り、二十四節気「夏至」の末候「半夏生ず」に入る。
新暦でいえばおよそ7月1日~6日ごろ。
今年も残り半分ということになった。
「半夏」とはカラスビシャクの事で、見れば一目でそれと分かるようなウラシマソウにちょっと似た独特の形をしているらしいが、まだ一度も見たことがない。
このカラスビシャクが生え始めるころだから「半夏が生じる候」となったという。
一方でハンゲショウという、そのものズバリの植物があって、こちらは文字通りこの時期に葉っぱの半分が化粧をしたように白く変わるので、生えてさえいればすぐにそれと分かる。
わが家の庭にも毎年数本が顔を出すが、「半夏生ず」を待つことなく、随分前から白い化粧を始めていたから、何とも気の早い連中である。
一方で近所の池と森の公園にはハンゲショウのちょっとした群落があって、これまで全く化粧っ気がなかったのに、さすがに暦に合わせてきたところは正統派だなぁと感心ししきりである♪
梅雨明け以降、南寄りの強い風が吹く日が続いたが、昨日あたりから風は弱くなり、静かで落ち着いた朝を迎えている。
それにしても…
日の出直前に森のヒグラシたちが一斉に鳴き出す、あの澄み切ったカナカナカナカナ…という、波が寄せたり引いたりするような抑揚で聞こえてくるセミ時雨が一向に耳に届いてこない。
このヒグラシのセミ時雨が聞こえてくるまでは本当の夏じゃない。
それに、今か今かと待つ身もそんなに悪いものじゃない。
急ぐ人生でなし、「鳴くまで待とう」の気持ちでゆっくり待つとしようか…♪
すっかり化粧が整いましたかな
わが家のせっかちなハンゲショウとは半月ほどの差があったような…
なかなか粋でありますな♪
化粧美人
この写真はわが家のせっかち娘
散歩道の斜面に咲いていた
ハギとは葉の形状が違うし、何の花だろう
池と森の公園のヒメコウゾのみが随分赤くなってきた
口に入れると舌で簡単に実をつぶせ、中から甘い汁が口中一杯に広がる♪
カラスビシャク(ネットから拝借)