わが家の2階の日当たり抜群のベランダで育てている箱入り娘のバラ「空蝉」のつぼみが膨らんで、周囲を包んでいる表皮にすき間ができ、茶系統の花びらの地肌がのぞき始めた ♪
例年だと大型連休の頃には咲き始めるので、わが家のバラの中では比較的早起きの方だが、それにしても今年の育ち具合は目を見張らせられるほど早い。
この分だと来週末には咲き出してしまいそうで、そうなると例年より10日から2週間も早い開花ということになる。
スピード違反とは言わないが、いささかスピードの出し過ぎじゃないか?
今年は年初の1月中旬に強せん定をして枝を大胆に切り詰め、しかも株を鉢からひっこ抜いて伸び放題にしておいた根っこも大胆に短く切り落とし、整理をした。
鉢の古い土は捨て、新しく入れ替えた土にたっぷりの寒肥を施して準備は万端調えたつもりだった。
それでも、我ながらちょっと思い切ってやりすぎたかなと内心はちょっぴり不安もあって、ちゃんと育ってくれるかと気をもんだが、根を回復させるのに少し時間がかかったようで、枝に葉っぱの芽が付くのがやや遅いようにも感じられてが、その遅れはとっくに取り戻し、むしろ、逆に開花速度を速めたようにも思う。
空蝉という品種は気難しい性質で、病害虫に弱く、育てるのに苦労すると言われている。
わが家で育て始めてかれこれ10年近くになるが、最近はクロケシツブチョッキリにつぼみをやられることがあるが、なんとかしのいできた。
しかし、去年の長梅雨とその後の猛烈な暑さにさらされ、さすがの健康優良児も無事には済まされなかった。
うどん粉病と黒星病が同時に出てしまって真夏にほとんどの葉を落としてしまうというピンチに見舞われた。
さすがにこの時は「失敗したか」と腹をくくったのだが、植物が本来持つ自然回復力というのは見事なもので、少し時間はかかったが、例年なら秋バラを咲かせる時期に再び若葉を茂らせ始め、年末になってようやく、例年と比べ物にならないくらいちっぽけな花ながら、幾つか咲かせたのには驚いた。
バラにしてみれば遅ればせながらの秋バラのつもりだったのだろう。
時期が連れていようと花そのものが小さかろうと、決められた性の通りに花を咲かせる…その健気さには少なからず胸を打たれたものだった。
今年は葉が出始めた直後からうどん粉病と黒星病対策に効くという植物由来の液体肥料を定期的に散布し続けている。
無農薬だから安心だし、浄化効果の高い善玉菌の働きで病気を寄せ付けないということなので、これなら人体にも安全だし、テントウムシなどの益虫にも被害は及ばない。
そのお陰なのだろう。今のところ葉っぱはもちろん株全体が生き生きと生気がみなぎっているように感じられて、とても嬉しい。
来週はもう1番花が見られるかもしれないと思うとウキウキしてくる ♪