このニュースを耳にして、ちょっと違和感を感じたんだなぁ。
韓国が東京電力福島第一原発事故の被災地などからの水産物の全面禁輸を続けている件で、禁輸措置を解くように求めていた日本の訴えが世界貿易機関(WHO)の紛争処理委員会の上級審で退けられ、日本政府が落胆し、慌てている――ってやつ。
自国民に対して毎日口にしても全く何の問題も無い安心・安全な食材を届けるというのは政府の重要な仕事の一つで、義務と言ってもよいと思う。
そうした中で、韓国が被災地や被災地に近い海域で水揚げされる水産物の禁輸措置を続けているというのは、発電所からの汚染水がいまだに垂れ流され、水産物に悪影響を及ぼしているのではないかと疑っているからだろう。
この、漠然とした疑いというのは何も韓国に限ったことではなく、韓国同様の禁輸措置を取っている国々にも共通しているだろうし、第一、肝心かなめの日本人の間にすら「放射能に汚染されているに違いない」という疑念は根強く残っているのではないか?
特にその傾向が強いのは若い世代で、子育てをしているからなおさら敏感なのだろうが、東北で獲れた魚や福島辺りの果物をはじめとする農産物は決して買わないという声をよく耳にする。
そうした足元の現状についてどこまで改善が進んでいるかと言えば、これに対する政府の答えは判で押したように「放射能検査の結果は人体に影響のないレベル」の一点張りである。
しかし悲しいかな、日本政府の説明というのは信用されていない。
特に原発事故に関してはメルトダウンが進んでいたにもかかわらず、その事実はしばらく伏せられていたという一事を持っても、正確な情報は被災国民にすら知らされず、ただ逃げろ逃げろ、避難だ避難だ早くしろ! と言われるだけで、正確な情報からは隔絶されていたのだ。
だから今だって何か隠しているんじゃないかと疑うのは、ちょっと慎重な性格の持ち主なら自然なことなのだ。
特に子供を育てている母親なら石橋は叩いても渡りたくないに違いない。
発電所内に溜り続ける肝心の汚染水のコントロールはきちんと出来ているのか?
誰がどうやってそれを検証しているんだ?
それはどのように伝えられているんだろうか…
貯まり続ける汚染水の一部は〝薄めて〟海に流すことを検討中というニュースを聞いたことがあるぞ。
あれはどうなってるんだ? 平たく言えば垂れ流しじゃないか。
アベなんちゃらがオリンピック招致の演説で欧米で懸念が深まっていた原発事故に関して「アンダーコントロール! 」と大見えを切った三百代言はいまだに耳の底に残っている。
韓国に禁輸措置解除を求めるならその前にやることがあるだろ!
まず永田町の議員会館の食堂の食材を被災地からのものに切り替えるべし。米粒から味噌に至るまですべて!
もちろん首相官邸の食堂もしかり。
霞が関の各官庁の食堂もしかり。
そして議員本人と秘書たち関係者、官邸関係者すべて、霞が関の役人、特に原発推進の経産省の職員の昼飯はここで取ることを義務とすべし。
そして東電は本店支店を問わず、すべての職員と家族にこのルールを適用する。
安全! なんだから何の問題も無かろう。
せめてそういうことでもすれば、韓国だって、アメリカや中国も含めて禁輸措置を取っている各国の納得も得られようというものだろう。
そして何より国民には正確な情報を伝えてもらいものだと切に願うね。
気の毒なのは一生懸命に働いている漁師や水産加工に携わる人たち、農家の人たちだ。一生懸命に働いて出荷しようとしても依然として疑惑のマナコで見られるんだから…
今朝04:44の東の空 日の出は05:13 今日は晴れて良い天気になりそう