3週間ぶりに自転車でパトロールしてきた。
強風や雨など天候に邪魔されつつ、ヤマザクラを愛でるために尾根道歩きをしたり、家の補修工事が入ったりで自転車を引っ張り出すチャンスがなかったのだ。
気のせいもあるのだろうが、風呂に入り鏡に映った自分の姿を見るにつけ、今冬はパトロール回数が減ったせいもあって太ももが少し細くなったような気がして、いささか情けない思いを抱いていたのだった。
出掛けてみればいきなり北風の洗礼を受け、思いっきり漕がないと前に進まない。
気持ち的には一気に萎えるものがあったが、気を取り直し、せめて海くらい見よう…と漕ぎ続ける。
進路はすぐに西に折れ、その先では南に向かって海へと出る。
向かい風は横風になり、やがて追い風に代わる…
人生、何時までも向かい風だなんて、そんな理不尽なことはありゃしないのさ♪
片瀬西浜に出てみれば富士山は春霞の彼方にぼんやりと浮かんでいる
東京では黄砂が観測されたようだから、春霞に黄砂も混じっているのかも…
春霞と黄砂に加えてここ湘南海岸ではもう一つ視界を遮るものが…
海岸線に沿って延々と続く松林の松が今、花粉を飛ばす時期になっていて、強い北風にあおられて陸側から海側へと黄色の煙幕を吐き出す
この写真では左半分くらいの水平線の辺りの景色が薄っすらと黄色味を帯びているのが分かる
富士山が霞むわけだ
3月から4月にかけて何日も強風が吹き荒れ、波打ち際の自転車道は砂に埋まってしまったが、大型連休を控え、だいぶ除砂作業は進んでいた
しかし一部ではまだこんな区間が残っている
来週1週間で片付けてくれないとサイクリストもジョガーもタダの散歩の人も迷惑をこうむることになる
頼むぜ!
この日のパトロールの目的の一つは茅ケ崎漁港の西側に広がるハマヒルガオの群落地の様子
もうだいぶ咲いているのでは、と思ったら…
サクラと同様に開花は遅れているのかも
写真の撮り方によってはたくさん咲いているように見えるものの
実際は1分咲きにも届かないくらいのまばらさ
毎年この時期になると、この花園の中に寝転んで空を見ながら潮騒を聴くのを楽しみにしている♪
今年は大型連休と重なるかもしれない
ハマヒルガオの群落地からさらに西に300mほど寄ったところにハマダイコンがまとまって咲いている
この花は3月から咲いていて、その分、株も大きくなり、強風にもあおられやすくなるのだろう、姿は乱れていた
さらに西へ300mほど寄った辺りの緑の草むらに、目立たないけど紫の色彩が点々と…
ここはハマエンドウが集まる場所
濃い目の青紫色と薄い紫色がオシャレ
この花が終わりに近づくと、同じ場所にテリハノイバラが咲き始める
ハマエンドウが咲く場所から200mほど西に寄ったところが相模川河口(白波が立っている奥に川の流れがある)
湘南平の上に富士山がぼんやりと見えている
春霞と黄砂と松の花粉で視界を遮られ、箱根も霞む
春を実感させるダメ押しは、浜辺のあちらこちらに小さな子供たちの姿があること
こちらでは年輪を重ねたカップルが海を見ている
「おじいさん、富士山も見えているし、風がなければひねもすのたりのたりの海だったでしょうねぇ…」
「なに言うとる、ばあさん、わしらがひねもすのたりのたりじゃよ」