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平方録

縮こまる肺を叱咤しつつ

今朝、夜明け前の一番冷える時間帯にいつものように起きてベランダにでてみると曇っていて星が見えない分、放射冷却がないせいで思ったほどの冷え込みはない。
テレビの天気予報は盛んに週明けから寒波が降りてきて云々…と騒いでいるが、南関東の海沿いの街が氷点下うん10℃にまでなって凍り付くわけでなし、冬に気温が下がるのは当たり前じゃないかと呆れながら聞いている。

忘却の彼方に霞むわが小学生時代の理科の授業で習った氷の張る温度は確か0度だった。
気象予報士の言によれば寒波が来るという来週の最低気温はたかだか3℃か4℃である。
氷すら張れないじゃないか。何を血迷って騒いでいるんだい…
まったく世情のかく乱を目論むよからぬ連中の流言飛語の類と変わんないじゃないか、というのはまぁ冗談としても、誇張はイカン誇張は。

今冬の南関東は寒暖の差が大きく、この時期になって気温が高めの日が続いていたから平年の気温に戻るだけで「寒いっ!」と感じるかもしれない。
と言っても、戸外に出なくちゃならないのはつるバラのせん定作業が控えているくらいで、それだって1月中旬ころまでに終わらせればいいのであって、何も寒風吹きすさぶどんより曇った日にやる必要もないし、風のない暖かな日を選べば済むことなのだ。

昨日は予報に反して日の出の頃から雲一つない冬空が広がった。
朝食を済ませるころにはきれいな青空になり、さんさんと暖かな陽光が降り注ぐ2階の窓際のサンルームを気取っている部屋でコロ公に対する抵抗力を付けようと短パンに履き替えて日光浴をしながら新聞2紙にじっくり目を通す間も陽光は降り注いだ。
予定になかった余りの好天に体力錬成にこれ励んでくるかと思い立ち、自転車で家を出たのはイイのだが、しばらく…と言っても5分も立たないうちに青空は跡形もなくどこかに消え、気が付けば頭上は雲に覆われてしまっていた。

キツネにつままれたとはこういうことを言うのだろうと思いつつ、尻尾を丸めて引き返すのもシャクだからそのまま漕ぎ続けて湘南海岸に出て海沿いを30km走ってきたが、自転車は風を巻き起こして走るものだから寒くて閉口した。
薄着で出てきてしまったこともあるが、身体がなかなか温まらなかったのだ。
お陰で90代 !? のそれと言われたボクの肺機能は動きが鈍く、多分、肺が寒さで縮んでいたんだろうと思うが、活動が不活発で息苦しいこと息苦しいこと…
風を真正面から受ける胸を中心とした上半身の防寒に一工夫あってしかるべきだなと思い知らされてしまった。

太陽さえ出続けてくれていればこんな目には遭わず、もう少し快適だったんだろうけれど…
冬の太陽のありがたみをしみじみ思う1日になった。


(見出し写真は茅ケ崎東海岸付近の自転車道から)

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